タイの言語・文化
出典: Jinkawiki
1.言語
タイの主要言語はタイ語である。特に、中部タイ方言を基盤とする標準タイ語は、全国共通の公用語として、タイ全土によく普及している。日常の私的なやりとりに用いられる各地の方言は、北タイ方言、東北タイ方言、中部タイ方言、南タイ方言の4地方方言に大別される。しかしタイ国内には、この他に系統の異なる言語もあちこちに存在する。南部のマレーシア国境付近の各県には約100万人のマレー語系住人がいる。北部やミャンマー国境沿いの山地には、カレン語、ラフ語、リス語、アカ語、ラワ語、カム語、ティン語、メオ語など様々な言語を話す少数民族が居住している。また中央部には中国人やインド人も居住しているが、現在では中国語は祖父母が話していたのを覚えている程度タイ語しか話せない中国系タイ人が普通となっている。
2.文化
タイでは人々が交わす挨拶に合掌礼が用いられている。合掌のスタイルは王者に跪拝する宮中礼儀作法の様式を、挨拶の様式に発展させ、しつけとして学校教育に取り入れられて一般化した。日常の出会いに敬意を含んだ柔和で麗しい合掌礼を取り入れられたのは、タイ人の精神性と美的感覚の表現であるが、タイでは強い王権の元に発展した王朝文化がタイ文化の根幹をなし文化を築いてきた。なにをいかに洗練して伝統文化として組み入れ表現してきたかに、タイ文化の固有性と特長がある。
参考文献 タイの事典 1993年3月10日(発) 石井米雄 吉川利治 今田達(著) 同朋舎出版