デモ活動2

出典: Jinkawiki

目次

定義

デモ活動とは、公の場において特定の主張を訴えたい人々が集結し、プラカードなどをを掲げながら練り歩くことを示す。主張されるテーマは、政治や経済・社会に対するものなど多岐に渡り、それらは個人的な主張から、社会問題を示して世間にアピールすることを目的とするものまで、さまざまである。一般にそのデモの参加人数が多ければ多いほど、そのデモの世論に働きかける力は大きいといえるが、社会不満が大衆に鬱積している状況下では、任意の参加を認める場合に次第に集団が膨れ上がって、無秩序に集まった結果として暴動に発展する傾向も強い。このため、国や地域によってはデモ活動をする場合、事前に警察へ、参加人数などや活動の目的・移動経路の細かい届け出が必要な場合もある。


日本におけるデモ活動

いまの日本のデモ活動の発端となったのは1918年のいわゆる「米騒動」が挙げられる。米の異常な価格高騰により、生活が苦しくなった民衆が米の価格を引き下げるよう訴え、後には要求が暴力による打ちこわしへと発展し大騒動となったというものである。参加者は数百万人を超えたといわれている。初めて直接行動によって政府を動かしたこの米騒動は、中小企業主や商店主といった旧中間層にくわえて、都市におけるホワイトカラーなどの新中間層、さらに労働者もくわわった「大衆」の誕生を人々に確認させることとなった。 大正デモクラシー後の主要なデモと直接行動のおもなテーマは、講和問題と安保、ベトナム戦争の反戦運動、水俣をはじめとした公害問題などであった。


近年のデモ活動

2011年7月、カナダの雑誌アドバスターズの創始者が金融機関・政界に対して抗議の意志を表明する目的で、金融界の象徴といえるウォール街での行進やニューヨーク証券取引所前での座り込みなどを行い、ウォール街を数ヶ月占拠するという行為が挙げられる。このデモ活動は、2万人を目標として賛同者が募り始められ、告知のためウェブサイトを開設、TwitterやSNSサイトなどを通じて活動内容が世界へ広められた。この例にあるように、近年のデモ活動においては、ウェブを介して容易に情報にアクセスできる「社会運動のクラウド化」が進んでいる。


今後のデモ活動

最近の事例を挙げると、在日外国人問題や原発再稼働、大統領選挙結果に反対する意思を示すデモ活動など、日本の街頭で、世界中の広場でデモの波は広がりとどまるところを知らない。デモ活動は大衆を巻き込んでの行為であるため、適切に行えば大きな効果が得られる。しかし、それゆえに問題も生じやすいため、時と場所、周囲の人間のことをよく考慮し行うことが重要である。 また、デモ活動に否定的なイメージを抱いてしまっている人々の印象を改善することも、デモ活動を起こしたり参加する人々の課題となっている。


参考文献

「デモ」とは何か 変貌する直接民主主義 五野井郁夫 著 NHK


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成