デンマークの教育3

出典: Jinkawiki

目次

デンマーク

デンマークとは北ヨーロッパの立憲王国であり、面積4万3000平方キロメートルを所有している。首都はコペンハーゲンであり、特出する点は世界幸福度調査で1位を獲得している。高額な税金負担の代わりに医療費は無料で、小学校から大学まで無料で教育を受けることができるなど充実した社会保障が確立している。そのほかに生き方の自由選択、男女平等を強く推進、マイノリティー(少数民族に対する支援)が寛容など住みやすい国として挙げられることが多い。男女平等を強く推進するだけあって労働時間が決まっていたり家庭サービスを認めている。保育サービスも充実しており自治体で保育所などといった施設を節する義務があり女性が出産した後も社会復帰がしやすい環境が整っているといえる。


教育特色

デンマークの義務教育にはいくつかの特色がある。就学義務がなく、自分で学びを決める権利がある。大学までいくかどうかを自分で決めることができこれはデンマークの国自体の特色である「生き方の自由選択」に沿っているといえる。次にデンマークでは中学1年生まで試験を禁止している。日本では小学校に入学すると同時にテストを受けることが主体となっているがデンマークでは中学生になるまで生徒たちは学校という場所の中ではテストに出会うことはない(小テストや体育や音楽での簡単な実技テストはもちろんある)。また少人数教育を進めている。一クラス28人以下と法律で決められており、平均して20人前後で一つのクラスを構成している。日本の学校は各学校によって人数が違うが基本都市などでは30人以上の人数で授業を受ける集団授業が主体となっていることが多い。次の特色は日本でこういったことが行われていることはほぼないといっていい特色である。公立学校に不満があった、閉鎖に落ちいった場合自分たちで私立学校を作ってよいという規定がある。校舎を持たず自然の中で保育を行う森の幼稚園などはドイツやデンマークが発祥地として有名であり、このようにデンマークは形にとらわれない学校の形が多いといわれている。私立学校に通う生徒は多く全国民の20%が私立学校出身である。またこの私立学校の経費の75%がデンマークの行政で補助されなければならないということからもデンマークの教育の形は多種多様になることが認められている。私立学校の先生と呼ばれる人は教員免許をもっていない、普通の人もなることができる。これは1968年にアメリカのマサチューセッツで設立されたサドベリー・バレースクールも教員免許をもっていない人が先生の立場になることができる。転校は自由であり学区制もない。これはマグネット・スクールにも共通するところであり世界的にも学区制の有無がなくなってきているといえる。公立学校でも私立学校でも理事会というものが存在している。デンマークの学校は第10学年まで設けられており、日本の義務教育9年間と違い1年間長い。しかしこの義務教育制度は生徒自身の意志で10年間にしたりそれより短くすることができる。多くの子供は自分の義務教育年数を10年間にしている。上記にも記載したが公立私立を問わず小学校4年生までが利用できる放課後の施設を設けることが制定されている。以上の点がデンマークの教育における大きな特色として挙げられる。


フリースコーレ

デンマークならではの私立学校。その特色はなんといっても人数の少ないクラス編成である。一クラス平均11人ほどで学び生徒と教師とのコミュニケーションを大切に授業を転化していく。各学校によりカリキュラムは異なるが、基本的な学習に加えて芸術などの分野やワークショップ活動に対して時間割を多く設ける。教師が自分で教科書を決め生徒に提供しているのでその学年が終わったら次の学年に引き継ぐなどする教科書はリサイクル方式である。一人の教師は3つほど担当教科を持ち、7年間(中学校まである学校は9年間)自分のクラスを受け持つことになる。原則として試験は設けないことになっている。その代わりとしてフリースコーレでは義務教育を終えたことを証明するために国家試験を受ける義務があることも特徴の一つである。予算などについて教師が申請すれば校長はその要求を基本的には認め、また親が学校運営にかかわることも認めている。


 エフタースコーレ

15歳から18歳までの学生が通う全寮制の通常1年間の学校である。15歳からとなっているがデンマークでの義務教育10年を設定している9年目にあたる17歳に入り義務教育10年目にあたり成人となる18歳までの1年間を過ごす生徒が多い。芸術性を尊重しており、クラス編成もフリースコーレと同じように10人程度で必修授業を午前中に行い、午後に5人程度でワークショップを行うという学校形態が多い。このワークショップは自分たちで好きなように設定することができる。午後3時で授業は終了するので自由時間も保障されている。生徒同士の交際や喫煙(喫煙場所を守るのを前提としている)も認められており、生徒の自主性を第一に考えられている学校である。


参考文献

広辞苑

http://diamond.jp/articles/-/32485(ダイアモンド社書籍オンライン)

http://www.asahi-net.or.jp/~pv8m-smz/archieve/Danish_Free_Schools.html(デンマークのフリースクールとエフタースクール)


ハンドル名 mr.rrr3


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成