トンキン湾事件2
出典: Jinkawiki
ベトナム戦争がベトナム全土へと拡大する発端となった事件。
1964(昭和39)年8月2日、アメリカで北ベトナム沖のトンキン湾(ベトナムと中国の海南島に挟まれた湾)で米駆逐艦「マドックス号」が国籍不明の魚雷艇3隻から攻撃をうけたと報道される。攻撃に対しマドックス号は直ちに反撃を行う。米側に大きな被害はなかったが、かなり激しい戦いであったと報じられた。
その後、マドックス号に攻撃した魚雷艇を「北ベトナム海軍」のものであると断定。北ベトナムの魚雷艇は南ベトナムと間違え攻撃を行っていた。米政府はこの事件に対し北ベトナムに抗議文を送り、正式に警告をする。
8月4日、北ベトナムによるマドックス号への再度の魚雷攻撃が報告される。(第二次トンキン湾事件)アメリカ軍は「報復」とし米軍機による北ベトナムの魚雷艇基地へ爆撃を行った。
更に8月7日に連邦議会は事実上の先生布告となるトンキン湾決議を採択。トンキン湾決議を口実に、大規模な北爆を開始して、ベトナム戦争は一挙に全面的なものとなった。また、アメリカのベトナム戦争の本格的介入のきっかけとなった。
なお、北ベトナムは8月2日の事件は認めたが、8月4日の事件については初めから否定している。のちにリンドン・B・ジョンソン大統領が戦争拡大を企て仕組んだ「でっち上げ」事件であると明らかになった。