ドライポイント
出典: Jinkawiki
ドライポイント
ドライポイントとは版画技法のひとつである。 直接技法のひとつで、板材よりも硬い材質のニードルを用いて直接銅板に傷をつけ描写していく。 ニードルとは銅板に刻線を描写する際に使われる道具で、垂直気味に立てて描写していく。 ドライポイントで描写した銅板には独特の「まくれ」が生まれ、プレス機で印刷する際にインクがその「まくれ」にも絡まることによって深みのあるにじみが生まれる。 板材を直接削るだけという比較的やりやすい技法であるが、削るニードルの材質、削る際の力の強さや傾きなどで実に表情豊かで多彩な線を描写することができる。 しかしその「まくれ」を生かす性質上、たくさんの印刷を行うことができない。 銅版画の印刷はプレス機によって行われるが、何度もプレスすることによって特徴であるはずの「めくれ」がへたれてしまい、最初と同じような印刷にならないからである。 また、力の入れ過ぎなどで余分に「まくれ」ができてしまった際には、スクレーパーという修正用の刃物で「まくれ」そのものを削り取ることもできる。
参考文献
武蔵野美術大学造形ファイル http://zokeifile.musabi.ac.jp/index.php
女子美術大学 http://www.joshibi.ac.jp/
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