ドルフィン3K

出典: Jinkawiki

深海無人探査機「ドルフィン3K」は、当初、「しんかい2000」が何らかの原因で浮上が困難になった場合に一種の救助の手助けをすることを想定して、遠隔操作で壮途に細かな運動ができるケーブル方式の遠隔操作型ヴィークルとして開発建造されたもので、最大3300mまでの水深の海底で仕事ができるものである。本体は長さ3m、幅、高さ、ともに約2mの大きさで、これに上下、左右、前後に動かす六基の推進器が付けられている。”目”としては三つのテレビカメラが付けられているが、そのうちの一つは人間の目よりもよく見えるような高感度、高品質の特殊なカメラがを使っている。この”目”を通して、観察したものの中から試料として採取したいものがある場合には二本の機械の手、マニピュレータを使って採取し、船上に持ち帰ることができる。この装置は、日本では、初めての大水深用の遠隔操作型ヴィークルであるので、これを吊り下げる長さ役5000mのケーブルは新たに開発する必要があった。光ファイバーや銅線という固さも太さも異なる導線を補強材で包み、滑車を通してしごくので、ケーブルの揺れが問題となった。このような技術的な問題がやや残されているが、運用のやり方でこれを補い、最近は「しんかい200」の手が届かないような深いところの調査や「しんかい2000」の潜航調査を補うような調査、あるいは三浦半島沖に墜落したヘリコプターの探索などに活躍している。

{参照 「深海に挑む」 著:堀田宏 出版:裳華房}


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