ハーグ国際養子縁組条約

出典: Jinkawiki

ハーグ国際養子縁組条約は、子、実親、将来の養父母の保護を強化し、条約締約国間での養子縁組において国際的に認められた規則と手続きを確立する条約である。この条約は、国際養子縁組が子の最善の利益のために行われ、子が愛にあふれた家庭を恒久的に確保できるよう、締約国に枠組みを提供する。日本はまだハーグ国際養子縁組条約を批准していない。


■正式名称:Hague Convention on Protection of Children and Cooperation in Respect of Intercountry Adoptions, 1993 (ハーグ条約「1993年 国際養子縁組に関する子の保護及び協力に関する条約」)

■条約文は中央大学奥田教授によって翻訳されている。

■締約国は約75ヶ国で、米国、イギリス、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア(日本を除く全ての主要7ヶ国)、および中国、フィリピン、タイ、モンゴル他。

■ハーグ国際養子縁組条約は、ハーグ国際私法会議 で制定された包括的な国際機関で、様々な国の異なる法システムでの解決策を見いだすため、国際的な同意に基づくアプローチを見つけることを目的としている。

■HAC養子縁組は、以下のことを証明できる場合にのみ行われる。

(1)養子を送り出す国の中央当局は、子は養子縁組が可能であり、実親はカウンセリングを受け、国際養子縁組が子の利益のために最善であること

(2)受入れ国の中央当局は、養子縁組を予定している両親は、養子縁組の資格があり、かつ適切であること

■ハーグ国際養子縁組条約に基づき日本が中央当局を創設した場合、当局は…

①国際養子縁組が子の最善の利益のために行われるようにする。

②養子縁組において同意を求められる個人、機関、当局は養子縁組によって生じる影響についてのカウンセリングを受け、情報を得られるようにする。そして、いかなる報酬や支払金の誘引を受けることなく同意できるようにする。

③実母の同意を得るのは出産後に限る。

④子の希望と意見が考慮されるようにする。

⑤他の国の中央当局と透明性のある協力をする。

⑥養子縁組に関する不当な金銭上の利得を防止するための適切な措置をとる。

⑦養子縁組斡旋機関の活動がハーグ条約を遵守しているかを確実にする。これらは、正式な認定あるいは認可プログラムおよび監督なども含まれる。


参考資料

ハーグ国際養子縁組条約HP


  人間科学大事典

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