バイリンガリズム2
出典: Jinkawiki
バイリンガリズムとは一般に個人が二つの言語を習得し,用いている状態をいう。二言語併用ともいう。ただし,必ずしも両言語を同等に習得している場合だけではなく,実際には習得の度合いが異なり,または,家庭や職業など場面による両者の使い分けが行われていることもある。
バイリンガリズムの概念は、二つの言語を使う人の年齢など、多くの側面に端を発し、それがまたバイリンガリズムを論ずる上での観点となる。人が個人レベルで日常的に二つ以上の言語に触れるという観点において、それを同時性バイリンガリズム(simultaneous bilingualism)と呼び、人が生まれてから、もしくは、幼児期から2つ以上の言語を習得することを意味する。個人差や状況の違いがあるため、完全なバイリンガルになることができなくなる正確な年齢や臨界期というのは特定できないが、思春期以降は、自然な言語習得よりも計画的な言語学習によるところが多くなる。第二言語の習得について、ネイティブのような発音を重視するならば、言語を学び始める時期は早ければ早いほど良い。一般的に、第二言語は、母語が確立された後に学び始める。そして、高度な言語習熟がこの時期からも可能なことから、このような順番で二カ国語を学んだ人々による二カ国語使用は後続性バイリンガリズム(consecutive or sequential bilingualism)と呼ばれる。
もう一つの観点は、子どもや言語学習者の母語と、社会における多数派/主流となっている言語との関係性である。母語や第二言語は、子どもや学習者の観点から理解されるべきである一方、社会的観点から考えると、子どもは多数派もしくは少数派言語のどちらをもっているかということに大きな意味がある。移民の子どもなど、少数派言語を話す子どもが教室にいる場合、特別な配慮が必要である。そのような子どもが社会における多数派言語を学ぶことは大切であるが、その子どもの母語が失われたり、支援されなかったりする場合、それは、バイリンガリズムやバイリンガル教育として好ましい形とは言えない。
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