バイリンガル教育

出典: Jinkawiki

バイリンガル教育とは、生徒の母語を育てていくこと、生徒に第二言語を習得させること、母語と第二言語を用いた教科教育を行うこと、という三つの条件を同時に満たした第二言語習得のための教育方法のことである。 コリン・ベーカーは、多種多様なバイリンガル教育を、教育の手段として2言語を用いかつ教育の目標として2言語能力の育成をめざしているかどうかによって、二つに大別した。2言語を使用し2言語能力を育成しようとするものは積極的バイリンガル教育、1言語しか使用せず1言語能力しか育成しないものは消極的バイリンガル教育と呼び、以下のように前者には4種類の、後者には6種類のバイリンガル教育を分類した。

《積極的なバイリンガル教育》  ・イマージョン型  ・維持型  ・双方向型  ・主流バイリンガル型

《消極的なバイリンガル教育》  ・サブマージョン型  ・特別補習クラスつきサブマージョン型  ・差別型  ・移行型  ・メインストリームでの外国語教育  ・分離型

言語はコミュニケーションの手段であるとともに思考の道具でもある。こうした言語の二つの側面に関わり、バイリンガルであるとはどのようなことなのか、またバイリンガルになる過程では母語と第二言語がどのような形で影響しあっているのか、というようないわゆる言語習得のメカニズムをめぐってはさまざまな考えが示されている。


参考文献  ・アメリカのバイリンガル教育 末藤美津子著 2002 東信堂  ・異文化に暮らす子どもたち 早津邑子著 2004 金子書房


  人間科学大事典

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