ビオトープ

出典: Jinkawiki

目次

概要

ビオトープとは、100年前ギリシャ語でBios(生命)とTops(空間)を組み合わせて生まれた造語である。つまりビオトープとは特定の動植物の生息に適した環境条件を備えた空間のことをいう。具体的には、湖沼や湿地、草地、里山林、河原、海岸、山岳、森林、化学肥料や農薬を使われてない畑など様々な形態が挙げられる。


ドイツのビオトープ復元

ドイツでは19世紀以来、工業化の進展や農作物の集中栽培などで野生動物の種と個体数が激減することになり現存する種の40%以上が絶滅の危機にさらされているといわれている。この状況から1970年代前半から一部の州でビオトープの試みが始まり、ドイツが国として1976年に自然保護法を掲げた。1987年、2001年には同法は改正された。改正された自然保護法の第5章には次のように書かれている。 ⑴人間の干渉による被害からの、動植物とその群集の保護 ⑵野生動植物種のビオトープの保護、育成、発展および回復、野生動植物種のその他の生育条件の保障 ⑶追いやられてる野生種の動植物を適切なビオトープに定着させる 絶滅の危機にさらされている動植物を保護するためにも、「ビオトープ」を自然保護区にして対策をする必要がある。


日本とドイツの違い

日本とドイツにおけるビオトープの試みの違いとしては、ドイツでは市民から自発的に自然保護の呼びかけを行っていること、広範囲で保護する動植物に縛りがないこと、自然保護法などの法律がしっかり整えられている。比べて日本では、学校、企業、自治体など小規模な団体での活動であること、ホタルやアユなど保護する動植物になんとなく縛りがあること、自然保護を法律で義務するようなものは存在しないことなどが挙げられる。

参考文献

『世界の環境問題〈第1巻〉ドイツと北欧』 緑風出版 2005年 [1] ビオトープ ⑴ ビオトープ発祥の地、ドイツの場合 [2] ビオトープ

ハンドルネームTK


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成