ベジタリアン

出典: Jinkawiki

目次

概要

ベジタリアン(vegetarian)とは、日本語で菜食主義者のこと。肉や魚などの動物性の食品は食べず、野菜類・イモ類・豆類などの植物性の食品を主として食べる。またこの言葉の語源はラテン語の「vegetus」であり、意味は「健全な、新鮮な、元気のある」となる。

始まり

ベジタリアン運動は、産業革命で有名なマンチェスターの聖書協会の会員によって始まった。19世紀に展開された運動で、肉や魚は食べず、卵や乳類を食べることは本人ら次第という形で、穀物・野菜・豆類などの植物性食品をメインに食事をするという運動であった。これは近代ベジタリアン運動の始まりとなった。

21世紀になると定義は徐々に流動的となっていった。イギリスにおいては畜肉を食べないという人は広い意味でベジタリアンと見做すことになっている。宗教的教義や身体的な健康の保持を目的とするもの、畜肉は動物から得るため動物の尊厳を守るという生命観から食べないもの、環境問題への対策や食糧不足への対策を考えてということなど、食べない理由はさまざまである。

種類

ベジタリアンの中でも考え方によって分類がなされる。以下はその分類である(NPO法人 日本ベジタリアン協会より引用)。

ビーガン (Vegan)、ピュア・ベジタリアン (Pure-Vegetarian:純粋菜食)

ビーガニズム (Veganism) は、食用・衣料用・その他の目的のために動物を搾取したり苦しめたりすることを、できる限り止めようとする生き方であると定義することができる。ビーガンは動物に苦みを与えることへの嫌悪から、動物の肉(鳥肉・魚肉・その他の魚介類)と卵・乳製品を食べず、また動物製品(皮製品・シルク・ウール・羊毛油・ゼラチンなど)を身につけたりしない人たち。ダイエタリー・ビーガン (Dietary Vegan)は、ビーガン同様、植物性食品のみの食事をするが、食用以外の動物の利用を必ずしも避けようとしない。フルータリアン (Fruitarian) は、ビーガン (Vegan) との違いは植物を殺さない(絶やさない)食品のみを食べること。 (リンゴの実を収穫してもリンゴの木は死なないが、ニンジンは死んでしまう。)

ラクト・ベジタリアン(Lacto-Vegetarian:乳菜食)

植物性食品に加えて乳・乳製品などを食べる人たち。

ラクト・オボ・ベジタリアン

植物性食品と乳・卵を食べる人たち。牛乳や チーズなどの乳製品のほかに卵も食べるタイプで、欧米のベジタリアンの大半がこのタイプである。

フランスでの肉屋襲撃事件

肉屋襲撃事件が2018年6月頃、フランスにて相次いだ。また同年9月には肉解体場の放火事件もたびたび発生。襲われた店舗の外の壁には「人間至上主義にストップを」という意味の言葉が書かれていた。この言葉は一部の完全菜食主義者が使用するメッセージで、人間が頂点であるという考えを否定するためのものである。ビーガンには思想として人間至上主義の否定と動物差別への反対があり、このため一連の事件は一部ビーガンによるものではないかと疑いがもたれた。実際にビーガンが行ったものであるという前提の話だが、主張のためとはいえ、これは明らかな事件であり違法行為であるという意見が動物擁護団体からあげられており、あくまで個人の一思想であるため強要されるものではないとして、平和的な共存を考えていく必要があると結論付けられた。

参考文献

https://kotobank.jp/word/ベジタリアン-624789 ベジタリアンとは─コトバンク デジタル大辞泉より

http://www.jpvs.org/menu-info/ ベジタリアンとは?─ 特定非営利活動(NPO)法人 日本ベジタリアン協会

https://www.asahi.com/articles/ASL7602RFL75UHBI02M.html 仏で肉屋襲撃相次ぐ 菜食主義者犯行か、壁にメッセージ ─ 朝日新聞デジタル

https://japan-indepth.jp/?p=42411 「肉屋襲撃」で揺れる仏 ヴィーガン一部過激化? ─ Japan In-depth


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