ベトナム戦争47

出典: Jinkawiki

ベトナム戦争

・ベトナム戦争とは ベトナム戦争は、1955年に開戦(宣戦布告がなかったことから諸説あり)。ベトナム共和国とベトナム民主共和国が、インドシナ戦争後に、南北に分かれ発生した戦争。ベトナム共和国側にはアメリカを中心とする資本主義国が味方となり、ベトナム民主共和国側にはソ連を中心とした共産主義国が味方をした。アメリカが初めて負けた戦争として有名。

・アメリカの戦争 アメリカの軍事的努力は、革命勢力にとって重大な挑戦であったが、制約を持っていた。当時のジョンソン政権は、ベトナム民主共和国に宣戦布告して本格的な戦時体制を敷かなかった。これは国内の福祉政策を危うくするとともに、アジアで中国軍の参戦を招くような大戦争になることを懸念したためだ。ベトナム戦争では大量の米軍を投入したにもかかわらず、アメリカでとっては局地戦争であった。

・ベトナム戦争の世界的意義 ベトナム戦争が戦われいる時代には、社会主義と資本主義の戦い、民族解放闘争と帝国主義などと極めて社会的意義を持った戦争とされていた。この理解が正しければ、ベトナムが勝利しアメリカが敗北したことは資本主義国の反体制運動の発展を促進するはずだったが、ベトナム戦争後の世界はこのような動きをしなかった。戦争によりアメリカが傷ついていたことは事実だが、より危機的な被害を被ったのは社会主義陣営の方であったためだ。むしろアメリカにとって第二次世界大戦後最も好ましいと言える状況であり、またアメリカ国内でも新保守主義の台頭が始まった。

・沖縄とベトナム戦争 1972年まで施政権がアメリカにあった沖縄は、日本本土よりもさらに公然とベトナム戦争のために利用され、南ベトナムに投入された米軍初の地上戦闘部隊である海兵隊や、B52戦略爆撃機などの出撃基地になっていた。沖縄は太平洋のキイストーンと呼ばれ、米太平洋統合軍事司令官のシャープ提督は、「沖縄なくしては、我々はベトナム戦争を続けることはできない」と言明するほど重要なものだった。

参考文献 「歴史としてのベトナム戦争」1991、古田元夫、大月書店 「歴史で読み解くアメリカの戦争」2004、山崎雅弘、学習研究社


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