ベバリッジ報告2
出典: Jinkawiki
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概要
経済学者ベバリッジを議長とする議長とするイギリスの社会保障制度改革委員会が1942年に行った報告。均一の額の最低生活費給付、均一額保険料の拠出、行政責任の統一、包括性、被保険者の分類、適正な給付額の6つの基本原則に基づき、6つの法律を制定し、「ゆりかごから墓場まで」をスローガンとする充実した社会保障制度がつくられた。
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国際的な社会保障制度の成立と発展の流れ
①19世紀以前
失業や疾病、貧困などは個人の責任として最低限の救済や懲罰的救貧対策を解決するためにイギリスでエリザベス救貧法が制定され、資本主義経済の成立と発展をした。
②19世紀後半
失業や貧困は社会に原因があると考え、社会保険の成立のためにドイツでビスマルクの疾病保険法が定められた。
③1930年代
世界恐慌が起きて、大量の失業・貧困が発生した。そこで、アメリカは国家の責任で解決するためにニューディール政策をして労働時間短縮や最低賃金制度の実施、農産物価格引き上げなどを行い、雇用拡大を目指した。
④20世紀後半
生存権や社会権の確立と発展のために、イギリスがベバリッジ報告を報告し、社会保険と公的扶助の総合的な社会保障制度の整備をして福祉国家の発展につながった。
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参考文献
戸塚雄弐(2015)「新政治・経済資料 三訂版」 実教出版