ペリーの目的
出典: Jinkawiki
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ペリーの目的
(一) 日本列島の周辺で遭難するか、または荒天のためにその港湾に避難することを余儀なくされたアメリカの船員ならびに彼らの財産を保護するため、或る 程度の恒久的な取決めを行うこと。
(二) アメリカの船舶が食糧、飲料水、燃料等の補給のため、もしくは災害に際して航海の継続に必要な限度の修理を受けるために、日本列島内のいずれか一 港ないしは数港に入港する許可を得ること。 なお特段に希望されるのは、その主要な諸島内のいずれか一つに貯炭所を新設する許可を得ることである。ただし、これが不可能な場合には、少なくと も日本列島の近辺に存在が推定される無人の諸島嶼の一つでもさしつかえない。
(三) アメリカの船舶が、その積荷の売却もしくはバーター取引の目的のために、日本列島内のいずれか一港ないしは数港に入港する許可を得ること。
以上の諸欲求は、一見して極めて穏健で、それほど無理のないもののようにもみえる。しかしながら、その第二項、とりわけその後半の傍点をほどこした部分は、後の歴史に照らしてみると、かなり複雑な戦略的な含みをもっていたことがわかる。
さらに読み進むと、日本人は非常に誇り高く、また恥辱を決して忘れない性格の持ち主であるから、あくまでの武力の威厳をもってこれに接し、同時にそれが友好親善の証しであることをよく示す必要がある、というような箇所が出てくる。つまり日本人が好んで口にする無言の威圧に近い表現が、ここにあるわけだ。
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参考文献
『ペリーは、なぜ日本に来たか』 大日本印刷株式会社発行
『早わかり日本史』 日本実業出版社発行