ホームスクール2

出典: Jinkawiki

ホームスクール


 ホームスクールとは、家庭や地域で親と周りの人たちが一緒に育てることを言う。子どもを学校に行かせずに、家庭の中で親たち自身の手で子どもを育てていくというものだ。ホームスクールをしている人(親や子ども、その周りで関わっている人)たちのことをホームスクーラーと言う。日本ではあまり馴染みのない言葉だが、現在日本にはホームスクーラーは3000人ほどいるらしい。


アメリカのホームスクール


 ホームスクールの先進国はアメリカである。とはいっても歴史は浅く、1970年頃まではホームスクールに理解を示す人が少なく、ホームスクーラーの親たちは肩身の狭い思いをしていた。その後、訴訟がいくつかあり、今ではホームスクールは全米で正式に認められている。アメリカでのホームスクールの始まりは、宗教的な理由が大部分だった。宗教での教えと学校での学習内容には大きな違いがあり、親が自分たちの価値観や信条に基づいて子どもを育てたいという思いからホームスクールが始まった。近年は、学校での麻薬やレイプ、暴力事件に対しての不安からホームスクールを選択する親が増えている。また、子どもにハンディキャップがあり十分な教育を受けられないからという理由からホームスクールに踏み切る親もいる。 州によってホームスクールの位置づけは異なる。全く規制がなく自由に行える州もあれば、申請や学力検査が必要な州もある。例えば、オレゴン州はホームスクールのサポートシステムが充実している。有志の親たちが廃校になった学校の校舎を無償で借り、公的学習センターを運営している。また、親や教師が学校づくりを計画し運営する公立学校、チャータースクールも急増している。これらの特徴は、運営は親たちが全て行い、政府は資金を出すだけだということである。


その他諸国のホームスクール


 カナダはホームスクールの登録が簡単で、学校に名前と住所、生年月日、性別を届けさえすればよい。この手軽さからホームスクーラーの数は増えている。運営には十分な数のボランティアがおり、ホームスクールを始める人は多い。  イギリスでは、ホームスクールに関しての明確な取り決めはない。学校へ入学する前であれば、特に申請や届出をする必要なくホームスクールを始めることができる。既に学校に通っている場合は所定の手続きをとれば、問題なくホームスクールを始められる。  ニュージーランドやオーストラリアでも、申請書の提出が必要ではあるが、ホームスクールは自然な形で受け入れられている。


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