ホームスクール4

出典: Jinkawiki

目次

概要

 ホームスクール(homeschool)とは、学校に通わず、学習の拠点を家庭において教育を受けること。在宅教育とも言う。多くは親が様々な分野の指導を行うが、家庭教師や塾、教材などを使用したり、学校の授業や行事に参加しながら行う場合もある。


分類

ホームスクールを形態別に見ていくと、次のように分類できる。


ラーニング・アット・ホーム

 教科書などを使用して保護者などが教師役を務める。保護者が監視のもとインターネットで在宅講座をうけるものもこれに分類される。


アンブレラ・スクール

 学校によって事業内容などの差はあるが、基本的には生徒を集めて授業を行ったり、カリキュラムを用意し、スポーツ・遠足・標準学力テストなどに参加できるというものである。また、必要最低限な法的条件を満たせば、残りは保護者自身がカリキュラムや教育手法を選び、年度末査定やテストを受けない選択もできるという学校もあり、非常に多様性に富んだスクールである。


アンスクーリング

 保護者の命令はなしに、子ども自身の自主性を尊重して本人の学習する意欲や興味に沿って行う教育のこと。ホームスクールが学校という存在を家庭の中で再現するといった意味合いを持つが、アンスクーリングの場合は子どもが大人やカリキュラムから指図を受けないことが特徴である。


ホームスクールを選択する理由

 家庭によってまちまちではあるが、主に以下の理由が多く聞かれる。


 ・家が学校から遠い(農村部の家庭に多い)

 ・宗教的、思想的問題で、親が公立学校の教育内容に不満を持っている

 ・普通学校に通わせる金銭的余裕がない

 ・健康面に問題がある

 ・いじめなど、学校に行かせるのが不安である。または不登校になっている

 ・芸能活動を行っており学校に通う時間がない


 アメリカでは宗教的な問題がホームスクール選択理由の大半を占めるが、日本ではじめなどによって不登校になった子どもがホームスクールに移行するといった形態が多く見られるのが特徴である。


アメリカのホームスクール

 2008年時点において、アメリカでは200万~250万人がホームスクールで初等・中等教育を受けている。これは脅威的な数字である。また80年代ではこのホームスクール制度はアメリカ全域で認められていなかったが、様々な活動の末現在は全ての州で合法化されている。

 ホームスクールは中学過程を終えるまでは終了認定がない。また高校課程は最後の1年だけ学校に通い、認定をもらったりする。アメリカの主要大学のほとんどがホームスクール出身者を受け入れており、ホームスクールを行った後でGED(General Equivalency Deploma)を取得し、高校卒業の認定を得たりする者もいる。


日本のホームスクール

 日本では不登校の生徒との関係で若干の関心があるのみであり、実践者はほとんどいないのが現状である。

 こういった状態を受けて、日本ホームスクール支援協会(通称「HoSA」)は日本でのホームスクール実践者に対する支援、ホームスクールの地位向上、そして社会的に認知させることをコンセプトとして2000年に活動を開始している。その中で同協会理事長の日野公三氏は、日本にホームスクールが必要であることを強く訴えている。


参考文献

 ODEKAKE. US アメリカの教育:学校について http://www.odekake.us/index/colum/ichikawa/2007/shcool2/article.htm

 教育改造情報 ホームスクーリングのページ http://homepage2.nifty.com/irer/homeschooling/index.html

 AHSIC集会 http://ahsic.com/html/questions.html

 asahi.com 「ホームスクーリングに学ぶ」 リンダ・ドブソン http://book.asahi.com/review/TKY200809020155.html

 Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/ホームスクーリング

 日本ホームスクール支援協会 http://homeschool.ne.jp/index.php


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