ホームスクール8
出典: Jinkawiki
ホームスクールとは
ホームスクールとは、学校教育への参加を一つの選択肢とみなして、主として家庭や地域の中で子どもの生活学習を支援していくというものである。ホームスクールの定義は、アメリカでは「親が子どもを学校へ通わせず家庭で自ら教育し、それが就学形態の一つとして認められているものである」とされている。また、ホームスクールとは親や地域の大人が、家庭や地域を拠点に、学校教育を含む様々な教育資源を活用して、子どもの自己選択を尊重しながら、子どもの教育に積極的にかかわるというものである。ホームスクールは、登校禁止、家庭内隔離、無責任、放任でない。またホームスクールの子は登校しないことからくる罪悪感、劣等感、自己否定感は弱くあまり見られず、むしろ怠学型及び無気力型の不登校と違って、ホームスクールの子どもは自由な興味・関心で主体的に行動しているのである。
ホームスクールのメリット、デメリット
ホームスクールのデメリットは集団生活を学ぶ機会が学校教育と比べ減少し、社交性、協調性、共同作業から生まれる達成感などを身につけることが少し難しくなる可能性があること。他者の様々な価値観にふれたり、学ぶことがしにくいこと。また、アメリカではホームスクーリングは一般的な教育スタイルなので理解が進んでいるが、学習レベルが高くても学歴にならないため就職の際に社会不適合者のレッテルを貼られるなどの不利な扱いを受ける可能性があること。さらに学歴を重視する企業に就職しにくい可能性があることもデメリットである。
ホームスクールのメリットは子供に合わせた学習カリキュラムを組むことができ、学校や教師の教育における思想の寄りによる影響を避け、保護者が大事であると考える価値観や思想を子供に教えることができることがまずあげられる。次に学校教育とは違って成績による優劣の差やいじめなどの問題も回避でき、家族で過ごせる時間を多く持てることがあげられる。さらには、我の確立・個性の確立にプラスになる可能性があること。勉学以外の時間は好きなことが可能なため、自分のやりたいことを早く見つけられる可能性が高いこともあげられる。
日本のホームスクールの現状
わが国のホームスクールの子どもの人数はおよそ2~3千人と推定されている。これは全国の不登校者数の2.3%にしか過ぎない。ホームスクール家族を組織としてまとめていく団体には、フリースクール等が主導する民間施設主導型ホームスクール団体と、当事者家族が緩やかに繫がって相互支援するセルフヘルプ型ホームスクール団体の二つのタイプに分類できる。当然ながら、これらの団体活動に全く登録しないでホームスクールを実践する家族もいる。民間施設主導型ホームスクール団体の代表例である東京シューレは、1993年から「ホームシューレ」を開始し、およそ500の家族が登録して、月刊の交流誌の発行、直接出会う交流会、電話、手紙、インターネットによる日常的交流、等の活動を行っている。また、セルフヘルプ型ホームスクール団体の代表例である「ホームスクーリング・ネット姫路は、1993年から活動が始まった。その会報には、「学校に行かないで育つ子どもと、その家族を援助し合うための自助グループで、各家庭の独自性を尊重しながら、ゆるやかにつながるネットワークづくりをしています。専門家に頼るのではなく、親たち大人の智恵や力を リソースとして分かち合います」と記されている。
参考 「ホームスクールの時代(1997)」著者 フラリーメイベリー 訳 河合 久
http://homeschool.enluc.jp/ ホームスクール、家庭でする教育
投稿者 N.dragon