ボランティア
出典: Jinkawiki
ボランティアとは、自発的に非営利活動を行うことである。
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ボランティアの語源
Volinteerという用語は、1647年にはじめはイギリスで使われたと言われている。当初は「自警団」を意味し、次いで「志願兵」、さらには「自発的に無償で社会活動をする」という意味でしようされ、現在に至る。 日本では大正時代に研究者が「ヴォロンチア」などの言葉で記述して使用例があるが、国語辞典に掲載されたのは『広辞苑』(岩波書店)に1969(昭和44)年に掲載されたのが最初で、この頃から少しずつ人々に使われるようになってきた。
活動の性格
その本質は「やる気」(自発性)、「世直し」(社会性・公益性)、「手弁当」(無償性)などとされるが、ボランティアと無償性は密接に結びつくと思われがちであるが、本来の意味は自発性にあり、有償のボランティアも考えられる。 この場合「自発的とは言われなくてもすることだが、同時に言われても(納得できなかったら)しないこと」(故・草地賢一=当時「阪神・淡路大震災地元NGO救援連絡会議」代表)であるわけで、要は、「するかしないか」が自由な活動、それがボランティアである。
ボランティア団体
ボランティア団体とは自発的に非営利活動を行う団体で、NPOの一部であるが、必ずしもNPO=ボランティアではない。NPOの場合有給のプロスタッフが働いているということが多い。ボランティアが重要な役割を果たしている場合も多いが、ボランティアが全くないNPOも存在する。
ボランティア元年
1995年1月17日、兵庫県南部を中心にマグニチュード7.2、震度7の大地震が起きる。淡路島北端を震源とした「阪神・淡路大震災」である。多くの死者を出し、避難所生活を余儀なくされた人々が多くいた。そんな中被災地には不特定の人たちを「助けたい」「何か役に立ちたい」と考えた、個人、グループが全国から集まった。避難所で暮らす人々が最大30万人に達した被災地に駆け付けたボランティアの総数は130万人を超えた。一つの災害にこれほどまでのボランティアが活動したことはかつてなく、世界的にも例がないと言われた。日本にボランティアが広く国民の間に定着したといわれる『1995年ボランティア元年』のはじまりである。
サービス型とアクション型
ボランティア活動と奉仕活動の相違点は、ボランティア活動では俗に「サービス型ボランティア活動」と呼ばれる役務提供・お手伝い型の活動形態とともに、「アクション型ボランティア活動」と呼ばれる連動型の活動形態がある点である。これは問題の発見・確認に始まり、問題提起、改革・改善の提案、そして実現のための交渉・話し合いなどの形で展開されるものである。ボランティア活動とは、この「サービス型」と「アクション型」の2つのスタイルを状況に応じて使い分けたり、組み合わせたりしながら、社会問題を解決していく市民の自治的活動といえる。
参考文献
「ボランティア・NPO用語辞典」、社会福祉法人 大阪ボランティア協会編集、2004、中央法規