ポピュリズム

出典: Jinkawiki

ポピュリズム

 ポピュリズムは民主政治における「人民」の中心性を前提とする。「人民」とは社会内の住民全体を指し、「超階級的的」な存在である。ポピュリズムは、21世紀におけるはやりの政治学用語の1つである。この用語は、ラテンアメリカの左翼系大統領やヨーロッパの主流派に挑む右翼系政党を評するのに使われる他、アメリカ合衆国では左翼と右翼の両方の大統領候補を評するのに用いられている。しかしながら、大勢のジャーナリストや読者を一様に惹きつける一方で、この用語は広汎に使用されているため、混乱や不満を巻き起こしている。

中核概念


 ポピュリズムには、3つの中核概念がある。人民、エリート、そして一般意思である。


・人民   第一の意味である主導者としての人民という概念は、近代民主制の理念に基づくもので、「人民」を政治権力の究極の源泉であるだけでなく「支配者」として定義する。第二の意味は「普通の人々」という概念であり、これは陰に陽に社会経済的な地位を特定の文化的伝統や人民の価値観と結びつけた広汎な階級の概念を指している。

・エリート  エリートは権力に基づいて定義される。それには政治、経済、メディア、芸術の世界で指導的な地位にある人々のほとんどが含まれる。

・一般意思  ポピュリズムにおける一般意思の概念は、公共圏において構築される理性プロセスというよりも「常識」の概念に基づいている。つまり、一般意思が特殊な仕方で形作られることを意味し、そのことがさまざまな要求を集約したり共通の敵を特定するのに役立つのである。


参考文献


・ポピュリズム~デモクラシーの友と敵~ 2018 訳:永井大輔・高山祐二 白水社 ・移民と政治 2011 河原祐馬・島田幸典・玉田芳史 昭和堂

投稿者H


 


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  構成