ミランダ原則
出典: Jinkawiki
概要
1996年、アメリカ合衆国で、警察官が容疑者を逮捕する際に言い渡すことが義務づけられている原則。アメリカのドラマなどで容疑者逮捕の際に警察官が権利を読む場面を見たことがある人も少なくないだろう。黙秘権があること、供述は不利な証拠として採用される可能性があること、弁護士の立会を求める権利があること、経済的余裕がなければ公選弁護人を付けてもらう権利があることを告知する。この警告がなされていない場合、被疑者の供述は公判で証拠として採用されない。ミランダルールやミランダ警報などと訳される。
内容
1.You have the right to remain silent.(あなたには黙秘権がある。)
2.Anything you say can and will be used against you in a court of law. (なお、供述は、法廷であなたに不利な証拠として用いられる事がある。)
3.You have the right to have an attorney present during questioning.(あなたは弁護士の立会いを求める権利がある。)
4.If you cannot afford an attorney, one will be provided for you.(もし自分で弁護士に依頼する経済力がなければ、公選弁護人を付けてもらう権利がある。)
経緯
1963年、アリゾナ州フェニックスで婦女暴行ならびに誘拐罪で、メキシコ系で前科者の アーネスト・ミランダが逮捕された。警察での2時間の取り調べの後、彼は自白調書に署名したが、彼の弁護士は公判で、彼に黙秘権や弁護士の請求権等があることを事前に知らされていなかったことに異議を唱えた。裁判は連邦最高裁判所まで争われ、1966年に判決が覆り、アーネスト・ミランダは無罪となった。これを受け、ミランダ原則が施行され、警察機関はミランダ・カードを携帯することとなった。