モンテッソーリ教育2
出典: Jinkawiki
マリア・モンテッソーリ
マリア・モンテッソーリは、イタリアの大学で医学博士号をとった最初の女性である。彼女は、1870年8月31日にイタリアのアンコナ近郊のキアラヴァレという小さな村に生まれ、1952年5月6日にオランダのノルドヴェーク・アーン・ゼーで息をひきとった。彼女は精神病院の助手として、またローマ大学の講師として、知恵遅れの子どもの教育に専念し、先人から受け継いだ実践用の教具を改良して広め、人々を唖然とさせるような成果を収めた。
同じ教育法を試行的に健常児の教育に用い、また陶冶と教育を新たに基礎付けるために、モンテッソーリはさらに教育学と心理学の分野で研鑽をつんで哲学博士号をとった。その後しばらくして、1907年、ローマの貧民街に「子どもの家」をつくり、就学前の子どもを自分の教育理念に従って教育した。そこで得た洞察と経験に基づいて、モンテッソーリは自分の教育法に即した「環境構成」を設定し、「子どもの自己教育」を教育額的に体系化した。それが、モンテッソーリ教育学であり、急速に全世界に広がっていったのである。
モンテッソーリ教育
モンテッソーリ教育は科学的な教育である。子どもについての知識がその基礎である。モンテッソーリは教育を「子どもの生誕直後から心理的発達に援助を与えることだ」と考えている。教育とは生命に対する援助であり、教育は生命そのものと共に始まるものであるため、私たちは新生児にも肉体の分野と精神の分野の両方の発達を援助しなければならない。モンテッソーリ教育は、そこに基礎をおいている児童心理学または幼児期の科学と呼ばれているものである。誕生そのものから、そしてまさしくその端緒から、子どもの心理を研究することである。
参考文献
マリア・モンテッソーリ著 クラウス・ルーメル/江島正子共訳 『モンテッソーリの教育法 基礎理論』 エンデルレ書店 1983年
マリア・モンテッソーリ著 林信二郎/石井仁訳 『子どもの何を知るべきか モンテッソーリの教育』 あすなろ書房 1980年