モンテッソーリ教育6

出典: Jinkawiki

目次

概要

モンテッソーリ教育とは、イタリア初の女性医師として知られるマリア・モンテッソーリ(1870~1952)によって考案された教育法である。彼女は医学部の附属病院で障害児教育に携わり、教育と医学両面からの治療法を提唱し他たことで知られる。「子どもの家」を創設し、その施設でモンテッソーリ教育を実施した。モンテッソーリ教育法は世界各地で実施され、その効果が実証されている。

実践の5領域

モンテッソーリの教育法では、教育方法を5つの領域に分けている。

①日常生活の領域:人間教育の基本は日常生活の中での子どもの活動だ。判断力や集中力、注意力などの精神機能の働きは、教えることによって成長するものではないため、子どもの内発的動機付けをもとに洗濯やアイロンがけなどの日常生活を通して、自立を促し、精神機能の発達を支援する。

②感覚の領域:子どもは3歳から6歳の間に視覚、聴覚、触覚、臭覚、味覚の五感が著しく発達する特別な時期があることに気付いた。知性の基礎を養う意味で、この感覚教育は非常に重要なものとされた。感覚訓練の方法を具体化するものとして教具を位置づけ、開発した。感覚の教具を取り扱うことによって、子どもの感覚器官が刺激され、完成を豊かにすることにつながる。

③数の領域:数を表す要素には三つの形態があり、モンテッソーリの算数教育では具体的に感覚で捉えることのできる物「量物」、その量物を言い表す時に使う「数詞」、書き表す時に用いる記号の「数字」として教育がなされる。

④言語の領域:モンテッソーリは子どもの言語発達に注目した。言語は人間と動物を分けるものであり、人間が社会生活を営むための手段であり、民族や国家を結ぶものであり、人間にとって必要不可欠である。絵合わせカードや50音パズルなどを用いて学ばせる。

⑤文化の領域:文化の作業は子どもが体や感覚を使った体験をしたときに言葉や論理的な思考を用いて世界を知ろうとするのを助ける道筋を指す。幼児教育における日常生活・感覚・数・言語すべての領域の経験を統合し、多面的に整理する役目を担うものとして位置付けている。文化を習得するための能力は3歳から発達しはじめるため、民族やその社会特有の文化の基本を身につけるのに適した時期だとされる。

教具

上にある5つの領域の発達には教具が用いられる。子どもの自然な行動を観察し、子どもが自発的に活動できるような教具を生み出すことをした。モンテッソーリは教具をかなり広い意味にとらえており、子どもが生活している環境の中で接するも尾はすべて発達を助けるもの、つまり教具であると考えた。


参考文献

やさしい解説モンテッソーリ教育 藤原元一、桂子、江理子(2007年、学苑社)


  人間科学大事典

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