ローマ・クラブ2

出典: Jinkawiki

目次

ローマ・クラブ

ローマ・クラブとは

 1964年4月、世界的な公害問題、人口爆発、軍事的破壊力の脅威などの人類の危機の接近に対し、可能な解決策を追及するため、イタリアのA.ペッチェイを中心に世界各国の科学者、経済学者、経営者などにより設立された民間組織である。

活動内容

 定期的に研究報告を出している。近年の動向としては、「世界発展のための新しい道」として環境問題など五つの分野で提言を行っている。2007年には、OECD、欧州議会、WWFと共同で「Beyond GDP」という会議が開催され、進歩と富と幸福を計る尺度について議論が交わされた。2008年11月にはローマ・クラブ創設40周年の会議がスイスで開催され、スイスの氷河の後退などの地球温暖化の脅威に関する報告があった。

成長の限界

 1972年、ローマ・クラブのデニス・メドウズらによる第一報告書である。この報告書によると

① 世界人口、工業化、汚染、食糧生産、および資源の使用の現在の成長率が不変のまま続くならば、来るべき100年以内に地球上の成長は限界点に到達するであろう。もっとも起こる見込みの強い結末は人口と工業力のかなり突然の、制御不可能な減少であろう。

② こうした成長の趨勢を変更し、将来長期にわたって持続可能な生態学的ならびに経済的な安定性を打ち立てることは可能である。この全般的な均衡状態は、地球上のすべての人の基本的な物質的必要が満たされ、すべての人が個人としての人間的な能力を実現する平等な機会を持つように設計しうるだろう。

③ もしも世界中の人々が第一の結末ではなくて第二の結末にいたるために努力することを決意するならば、その達成するために行動を開始するのが早ければ早いほど、それに成功する機会は大きいであろう。 現在のままで人口増加や環境破壊が続けば、資源の枯渇や環境の悪化によって100年以内に人類の成長は限界に達する。破局を回避するためには地球が無限であるということを前提とした従来の経済のあり方を見直し、世界的な均衡を目指す必要があるということだ。

参考文献・URL

「成長の限界」 ダイヤモンド社 1993年6月4日 発行

コトバンク https://kotobank.jp/word/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%96-153348

投稿者 H.k


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