世界恐慌
出典: Jinkawiki
世界恐慌(せかいきょうこう)とは1929年10月24日に、ニューヨーク株式市場の株価暴落とともに生じた世界規模の恐慌である。大恐慌、世界大恐慌とも言われる。1920年代のアメリカは、重工業を中心にモータリゼーションが始まり経済的好況にあったが、ヨーロッパ復興に伴う農業恐慌を発端に、鉄や石炭の不振に苦しんだ。これは、株式や商品などの相場の変動を利用して売買差益得ようとする取引である投機が活発になる一方、それに対して適切な措置をとらなかったことが原因として挙げられる。 世界恐慌においてアメリカは、民主党のフランクリン・ルーズベルト大統領のニューディール政策を施行するなどしたが、1941年までその水準は恐慌前の状態まで戻らなかった。 この政策では、需要と供給を生み出すことで経済の回転を促す狙いがあったが、実際に効果があったのかについては諸説ある。またイギリスでは、金本位制を放棄し、ウェストミンスター憲章によって自治領との関係を深め、イギリス連邦を形成した。この連邦を中心にブロック経済が展開された。ドイツは第一次大戦敗戦の賠償金請求と重なり、経済的に大打撃を受けた。また、共産主義とナチズムがヒトラー内閣を誕生させた。フランスは衣費リスト同様にブロック経済を形成した。日本はブロック経済政策をとる欧米諸国との間に貿易摩擦が生じていた。主要国で唯一共産主義国であったソ連は、世界恐慌の影響を全く受けず非常に高い経済成長を続けた。その後、スターリンの提唱した五カ年計画によって工業化の進展に成功した。 世界恐慌は経済界に大きな被害と損失をもたらしたが、同時に諸国の発展につながる起爆剤としての役割もあったと考えられる。
参考文献 アンマリー・ミューレンダイク 2000 アメリカの金融政策と金融市場
細野真宏 カリスマ受験講師細野真宏の経済のニュースがよくわかる本 2003
http://www.e-t.ed.jp/edotori43125/kyoukou.htm
http://www.weblio.jp/content/%E4%B8%96%E7%95%8C%E6%81%90%E6%85%8C