京都議定書8
出典: Jinkawiki
概要
1997年12月11日、京都市で「第3回気候変動枠組条約締約国会議(COP3)」が開かれた。この会議の中で議決した議定書のことを、「京都議定書」と言う。 この京都議定書は、1992年に開催されたリオデジャネイロの地球サミットにおいて採択された「気候変動枠組条約(地球温暖化防止条約)」の締約国のうち、先進国(東欧を含む38カ国と欧州委員会)にそれぞれ目標量を示して6種の温室効果ガス削減または抑制を義務づけ、その達成時期を定めているもの。 議定書には、温室効果ガス排出量の削減目標を、1990年を基準年として国別に削減目標数値を定め、世界が協力して約束期間内に目標を達成することが定められた。
京都議定書の内容
削減目標と京都メカニズム 議定書の中心となっているのが温室効果ガスの排出量が多い先進国などの削減目標。この削減目標を達成するために、京都メカニズムと呼ばれる仕組みがある。 京都議定書に署名した各国が、2012年までに達成する排出量の削減目標を設定し、それに向けて社会の方向性や対策を立てている。 削減目標達成の為に、各国が協力して削減対策を行ったり、削減量取引をするなど、効率よく各国が削減していけるような仕組みが作られている。
排出量取引
温室効果ガスがビッグマーケットとして注目されている。
京都議定書には、削減目標を達成するための様々な仕組みが組み込まれているが、その中でも国際取引としての史上が確立されつつあるのが、炭素マーケット。これは、目標を上回った分の排出量を他の先進国に売ることが出来る、「排出量取引」を利用したもの。
社会全体の対策手段や一人ひとりの削減努力によっては、削減目標を上回ることが出来る。これを削減達成が難しい地域や企業が購入することで、購入した分を自分の削減量として加えることが出来るという仕組み。より温室効果ガスを減らせば、国も会社も得をして地球環境も守ることが出来るという仕組みである。
共同実施
温室効果ガスの削減目標値を定めた先進国同士が、資金・技術面で協力し合って環境対策事業や新しいエコ技術を開発する上で削減できた分を分け合うことが出来るという仕組みである。
単体では足りない部分を、お互いに持った高い技術と資金を出し合い・協力することで相乗効果が生まれる。そこで生まれた削減量は、共同実施を行った国どうしで分け合うことができる。
クリーン開発メカニズム
途上国では、温暖化対策によって産業の発展に支障が出ることを考え京都議定書には署名していないところが多くある。そこで、京都議定書には、先進国が途上国に資金や技術提供を行うことで環境対策を行う仕組みがある。
一定の排出量削減をしなければいけない先進国が途上国に協力して、途上国内で温暖化対策を行った事業や開発を共同で行うことにより途上国の発展にも協力し、そして温室効果ガスの排出量を減らすことが出来た場合、先進国の削減量として加算することが出来るのである。
参考
京都議定書 | チーム・マイナス6% (http://www.team-6.jp/about/kyoto_protocol/kyoto_protocol.html)
『京都議定書』 - COP3・京都会議の京都議定書の内容と世界各国の取り組み - プラス地球温暖化 (http://www.plus-ondanka.net/c01_cop3.html)