佐藤信淵
出典: Jinkawiki
1769~1850 思想家・農学者・兵学者・経済学者。出羽に生まれ江戸で平田篤胤に入門し蘭学と経済学を修めるが、経歴については著書に見られる思想年々大きく変わることから特にその家学伝承において謎の部分が多い。諸国を回遊し、『農政本論』『経済要録』『宇内混同秘策』当の著述に努めた。
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農政本論
1829年刊、全9巻。「百姓は国家の根本、農業は政事の基源」を基本とし、勧農・農政の歴史、田租、小物成賦役、検見法、救荒、農民の心得、商人による田産収奪の禁止などを内容としている。農政の沿革・農事を詳述し、富国の5方策を説く。国家社会主義的傾向がある。
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経済要録
1827年刊、全15巻。産業振興・国家専売・貿易の展開を主張しつつも、総論・創業篇・開物篇・富国篇の4篇からなる文章の軸になる思想は産業を興し、国を富ませて、人民を救済することを説いたものである。
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宇内混同秘策
1823年刊。近隣諸国から始め、世界全土を征服すべしと侵略主義的に論じた。
参考文献 改訂版「日本史B(A併記)用語集」山川出版社