児童厚生員

出典: Jinkawiki

目次

仕事内容

児童厚生施設、つまり児童館や児童会館、児童遊園などを訪れた子供達が安全かつ自主的に遊ぶことができるようサポートする。具体的には、集会室や工作室などを利用して、児童同士の生き生きとした遊びを支援しながら、協調性や創造性、好奇心を伸ばす活動をしている。また、保護者が働いていて、放課後、家に帰っても1人になってしまう子供のための学童保育クラブというものが児童館に設置されている。そこでは、おやつを与えたり、宿題をやったり、今日あった出来事を話したりと、家庭で行うようなことをするのも仕事である。平成11年度より、正式名称が「児童厚生員」から「児童の遊びを指導する者」に変更された。


児童厚生員になるには?

基本的には以下の4つである。

①保育士もしくは社会福祉士の資格を持つ者

②高卒で、2年以上児童福祉の仕事をした者

③幼、小、中、高のいずれかの教諭資格を持つ者

④大学で、心理、教育、社会、芸術、体育の学科を卒業した者で、その施設の設置者が認めた者

公立の場合、公務員試験に合格することが前提である。その後も、すぐに児童厚生員になれるのではなく、まず地方公務員として、一般職員になったのち、児童厚生員になるという場合が多い。

現状

現在、児童館は全国に約4300館あり、児童厚生員は全国で約1万人はいる。多いように感じるかもしれないが、現在の日本では、少子化がどんどん進んでいる。また、女性も社会に出て働くということが多くなってきている。家に帰っても誰もいない、両親共働きの家族が増えている。これから先、児童厚生員の需要が増加することが予想される。児童が好きであるだけでなく、児童から親しまれ、かつ信頼されるような温厚な性格を持ち、さらに、指導力や観察力、活動の推進役としての素質を持つ人が必要とされる。また、保育士や教員と違い、公的な資格制度委がない。専門的なことがきちんと学べていなかったり、長期的に働くということができなかったりしてしまうのが問題である。


諸外国では

フランスでは、休日や長期休暇に多彩な活動を支援する余暇センター、就学前後や補習などをする課外教育活動、長期期間中に自然の中での滞在型集団的余暇活動の3つの余暇活動支援がある。日本の学童保育に近いものは、余暇センターである。余暇センターでは、所長が1人、余暇指導員1人(6歳未満の子供1人に対して、あるいは6歳以上の子供12人に対して)、それに加え、清掃、給食の要因が配置される。指導員になるには、規定の研修期間で教育を受けた後、国家資格が与えられる。スウェーデンでは、保育に携わる者は、すべての組合員が大卒であることを目標としている。さらに教員資格を取るには、18か月の基礎教育コースを取得したのち、それぞれの専門コースに分かれ、最終的に3年半の養成期間が必要となる。フィンランドでは、コーディネーターもしくは指導員と呼ばれる。大学もしくは専門学校卒業や教員資格保有などが必要であり、学歴や職歴で有資格であるか判断される。


参考文献

http://manabi.benesse.ne.jp/shokugaku/job/list/153/ Benesseマナビジョン ・ http://www.jidoukan.or.jp/work/howto.html 児童の遊びを指導する者(児童厚生員) ・http://inubyokiacchi.com/ 児童遊びを指導する者(児童厚生員) ・www.honop.com/fukushi/archives/500/502/index.html ・「子どもの放課後を考える」諸外国との比較でみる 児童の遊びを指導センターする者学童保育の問題 池本美香編著 勁草書房

by sugar3


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成