公職選挙法
出典: Jinkawiki
日本国憲法は、(1)衆議院議員、(2)参議院議員、(3)地方公共団体の長・議員・法律の定めるその他の吏員(たとえば、教育委員会委員など)を、国民あるいは住民が普通・平等・秘密選挙によっての選出を求め、さらに(3)については直接選挙も要件として求めているが、これらの選挙にかかわる統一法典を欠いていた。そこで前記の公職選挙を規律する基本法として制定されたのが公職選挙法(昭和25年法律100号)である。しかし、現行法が規正対象とするのは、前記のうち「その他の吏員」を除く四者である。
公職選挙法の内容は、立法目的、議員定数、中央選挙管理会に始まり、選挙権、被選挙権、選挙区、選挙人名簿、在外選挙人名簿、選挙手続(期日や投票・開票など)、選挙争訟、選挙運動、罰則など広範囲に及ぶ。女性参政権をも含む普通選挙法は、憲法審議に先立ち、1945年(昭和20)12月の衆議院議員選挙法の改正において実現された。公職選挙法はこれを踏襲し、原則上、選挙権を20歳以上の日本国民に(ただし地方公共団体の長・議員の選挙に関しては「三箇月以上」の居住要件が加わる)、被選挙権を、公職に応じて25歳あるいは30歳以上の日本国民に与えている。しかし、(1)成年被後見人、(2)禁錮以上の刑に処せられた者、(3)収賄罪などで刑に処せられてから、5年未満の者、(4)選挙犯罪で禁錮以上の刑に処せられた執行猶予中の者には、選挙権と被選挙権を認めない。
衆参両院議員の選挙区およびその定数は、本法別表1~3が定めるが、人口変動に応じた更正がなされなかったために、1票の価値に著しい不均衡を生み出し、大きな憲法問題になった。また本法は、戸別訪問の禁止などについてはかたくなな態度を貫くが、永久選挙人名簿の採用、一部の選挙における記号式投票の容認、不在者投票制度の廃止と復活、在外投票制度の新設、連座制の強化、選挙の公営化、政党選挙化、投票時間の延長など試行錯誤を繰り返しながら改善に努めている。1982年(昭和57)には参議院議員選挙に拘束名簿式比例代表制を導入、94年(平成6)には衆議院議員選挙を小選挙区比例代表並立制に改めたため個人の選挙権行使に変化をもたらしている。
また、地方公共団体の首長などの場合、地方自治体の首長が議会の議長に退職を申し出た場合、議長は5日以内に選挙管理委員会に通知し、選挙管理委員会は通知を受けた日から50日以内に選挙を実施しなければならない。
地方自治体の首長が死亡などにより欠けた場合、首長の職務代理者は5日以内に選挙管理委員会に通知し、選挙管理委員会は通知を受けた日から50日以内に選挙を実施しなければならない。ただし、行わなくとも罰則規定がないため、直後に合併に伴う失職が控えている場合には行わないケースもあるが(最近では、秋田県の旧河辺郡河辺町のケースに見られる)
参考文献:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AC%E8%81%B7%E9%81%B8%E6%8C%99%E6%B3%95 :http://www.houko.com/00/01/S25/100.HTM