内閣制度
出典: Jinkawiki
内閣制度とは、行政の最高機関、あるいは中心の執行機関のことであり、世界の主な国々でとっている政治の制度である。 内閣には、立法機関(議会)との関係という観点から、2つに類型化できる。
①超然内閣制 内閣の存立に関して議会の信任を法的要件としないタイプ。例えば、イタリア王国やプロイセン王国では国王のみに、大日本帝国においては天皇のみに対して責任を負っていた。ただし議会が可決した予算の枠内で政府を運営しなければならないことには変わりないため、間接的に議会のコントロール下に置かれる。議会の協力が得られなかった場合は政権が立ち行かなくなったり、歪な政権運営を強いられたりするため、この制度のもとでも政党内閣は成立しうる(大正デモクラシー期の日本など)が、法的に担保されたものではないので超然内閣制下の政党内閣と議院内閣制とは違う概念である。
②議院内閣制 内閣が議会に対して責任を負い、議会の信任を内閣存立の条件とするタイプ。現在の日本やイギリスなど、多くの国で採用されている。日本の内閣はイギリスの内閣を模して作られた。議院内閣制の本質をめぐっては内閣の対議会責任を本質的要素とみる責任本質説と、内閣の議会解散権をその要素に含める均衡本質説の対立がある。
内閣制度は合議制の原則、分担管理の原則、首相指導の原則を基本原則とする。 日本で初めて内閣が組織されたのは1885年である。当時は、太政官制を廃止し、行政府の強化・能率化を目的とした。宮中に対し、府中(行政府)と呼ばれた。内閣は議会にではなく、総理大臣や天皇から個別に任命された国務大臣が天皇に対してのみ責任を負うものとされた。
内閣制度と大統領制の違いは、選挙の仕方である。 内閣制度では、総理大臣を立法府の中から立法府によって選出を行う。 それに対し大統領制は、大統領を国民全体の選挙で選出する。
引用 学習百科事典
日本史用語集 山川出版
ハンドル名 豆蔵