北方領土3

出典: Jinkawiki

問題

かつて、歯舞群島・色丹島・国後島・択捉島のいわゆる北方領土は、日本が支配していた。一方ロシアは第二次世界大戦以前、この地域を一度もしていない。 もともと、北方領土は先住民としてアイヌ人が生活していた。その後、1855年日露和親条約により日本が編入した。しかし、第二次世界大戦末期、ソ連軍が占領し以来、ロシアの占領下にある。 日本は、この北方四島を「本来の領土」であるとして返還を要求しており、たとえ未返還であっても、根室市に属するとしている。 戦後、国会や外務省などで北方領土は日本のものであると確認してきた。1982年に成立した北方領土問題島の解決の促進のための特別措置法によって、北方領土に本籍を置くことも出来るようになった。実質的な統治はしていないものの、自治体の機能は存在している。

返還論

日本では四島返還を目指しているが、ロシアは「日本が四島の所有権を放棄している。」と見なしている。そのため平和条約の締結後に、ロシア領である二島を「引き渡す」解決案が成立している、としている。 これに対し、日本政府はサンフランシスコ条約で千島の主権を放棄したが、ソ連は同条約に調印していないために、四島一括返還を原則としている。 ロシア国内でも、返還賛成の声があり、また日本国内では早期解決を求める声があるのが注目の点だ。

今後

北方領土に対する日本の対応は一貫性がなく、外交的敗北とも言えるものだった。近年ロシア側が「実効支配」を強めている中で、日本は成熟した外交姿勢でいかに活路を見いだしていくかが、問題解決の鍵となる。


参考文献

浦野起央(2014)「地図と年表で見る 日本の領土問題」三和書籍

木村茂光・樋口州男(2012)「史料でたどる日本史事典」東京堂出版

外務省ホームページ http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/hoppo/


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