北欧の教育2
出典: Jinkawiki
1.イギリスの義務教育 イギリスでの義務教育は、日本より2年長い11年となっており、5~16歳までなのである。公立校の場合、5歳~11歳まで小学校、そして、11歳~16歳まで中学校と6・5となっています。また、若者の失業率が上昇しNEETと呼ばれる就労、就学、訓練をしない若者の問題に対応するため、2015年より18歳までが義務教育となった。義務教育と言っても必ずしも就学でなく、職業訓練も含まれる。中学校は大きく分けて2種類あり、11歳で試験選抜されるグラマースクール(進学校)と無試験のコンプリヘンシブスクールが存在する。このコンプリヘンシブスクールは原則、学校から家が近い順に入学が許可される。イギリスでは、2~3学年をひとまとめにした「キー・ステージ」の各段階に必修科目とその内容が定められている。 [キー・ステージ1]5~7歳 [キー・ステージ2]8~11歳 [キー・ステージ3]12~14歳 [キー・ステージ4]15~16歳 そして、7歳、11歳、14歳でキー・ステージの全国テストがある。初等教育はプライマリースクールと呼ばれ,5~7歳対象の前期課程と7~11歳対象の後期課程に分かれることが多く,両者は1つの学校として併設されることが一般的である。中等教育はセカンダリースクールと呼ばれ,11~16歳までが対象である。セカンダリースクールでは,学年が終わるたびに試験を受ける。イギリスの子ども達は、義務教育が終わる15~16歳で GCSE(義務教育修了試験)を受けないといけないのである。GCSEは英語,数学,理科のほか,宗教,歴史,地理,フランス語,技術,美術など50科目程度が用意されている。この試験は、選抜ではなく、教育成果の証明が目的である。このテストの結果を一生持って歩き、履歴書などにも必ず書かなければいけない。また、義務教育終了後は,大学進学希望者はシックスフォームと呼ばれる高等教育進学準備教育課程に進む。英国では,学校が課程の修了者に卒業証書を出すという伝統はなく,一般に生徒は各教育段階の最後にそのレベルに応じた外部資格試験を受験する。大学への進学は,GCSEの結果とシックスフォームでの成績によって合否が決定される。学校の種類は,公立学校と独立学校(国営でないという意味。いわゆるパブリックスクールが該当)に分かれる。公立学校の授業料は原則無料であり、初等教育では無試験でいずれかの公立学校に入学できるが、中等教育以降では,個別の選考試験や全国カリキュラムに応じた全国試験の結果等が重視されている。一方,パブリックスクールは英国一流大学への進学を前提とした学校で,長い歴史を有し,入学基準が厳格で,入学後は全寮制生活を送るなど,エリート育成教育が実施されている。 2.イートン・スクエア・スクール 少人数制教育を取り入れており,クラスの構成は,低学年では最大15名程度,高学年では10名程度である。授業は先生と児童が活発に質問と回答を繰り返しながら学習を進める方式である。各教室ではスマートボードと呼ばれるパソコンと連動した黒板を使い,動画やイラストなどを交えながら,児童参加型で授業が進められている。授業時間は40分単位で,歴史や数学など時間のかかる科目は,2時間連続して同一科目を勉強している。
外務省 英国の教育 https://www.mofa.go.jp/mofaj/kids/kuni/uk_2014.html