原子力発電に関する意見
出典: Jinkawiki
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原子力発電とは
原子力を利用した発電のことである。日本の電気の30パーセントを担う。安定供給できる発電方法。福島第一原子力発電所の事故の教訓や海外の知見などを反映するため、原子力規制委員会による原子力発電所の新しい規制基準(原子力発電所が満たすべき基準)が平成25年7月8日に施行されました。新規制基準は、従来の安全基準が強化されるとともに、新たにシビアアクシデント(過酷事故)対策が盛り込まれています。(東電ホームページより)といった対策がなされている。また、福島第一原子力発電所の事故からネット上やメディアからたたかれている。東電のエースの人、むとぅ、デニーロ、まっきー、東電ののび太など。
原子力発電のメリット(主に推進派による)
①電力の安定供給ができる。昨今、自然発電がはやっているが、それでは、国家にいきわたらせるほどの電力を発電できない。
②経済効果がすごい、戦後復興できたのは原発のおかげである。経済が伸びれば、エネルギー消費も伸びる比例関係にあることから。
③発電時に 地球温暖化の原因とされる二酸化炭素を排出しない。
④使用する燃料が極端に少なくて済む。一度燃料を入れると3年間電力を供給しつづける。
⑤海外から電力を輸入せずともよい。海外からのエネルギー輸入では、いつ輸出されなくなるかが懸念されるから。
原子力発電のデメリットや批判
①原発事故は周辺に多大な影響を及ぼす。放射性物質など人体に影響がある。 ②原子力発電システムが杜撰であった。日本の原子力発電の中に維持基準がなかったことなど。
③一度燃料を入れると3年間電力を供給しつづける、つまりは放射性物質もたれながしされる。
④軍事転用の制約に関わる国際社会への配慮。原子力発電に用いられている、ウランを核兵器に転用するのではないか。
⑤原子力発電の終わった高レベル放射性廃棄物の最終処分地が決定していないこと。
原子力に関する意見
推進派
•エネルギー問題、規制緩和や構造改革に絡んだ自由化問題、あるいは地球温暖化に絡んでの環境問題、さらに安定供給の観点からのエネルギー安定供給問題がある。自由化になると、まずはじめに値段が安くなりたくさん使えるような状況がでてくる。すると、今度は環境問題に影響を与えることになる。経済が伸びれば、エネルギー消費も伸びる比例関係にある。だから、原子力発電は必要なのである。
•電気エネルギーは家庭レベルにも深く関わっている。病院にしても飛行機や新幹線の運行にしても現在はあらゆる社会のシステムが全部電気をベースに組み立てられているために電気が一瞬でもとまれば社会におおきな影響が及ぶ。原子力は石油と違い、燃料の心配をせずともよい。一度燃料を入れると、三年間供給し続ける。また、化石エネルギーの乱費のために、地球のバランスが崩れてきているのである。したがって、原子力発電による電力供給をめざすべきである。
中立派
•自然エネルギーを利用したものは安定供給が確保できない。天候などに左右されやすく、また、実用化に向け長い年月と費用がかかる。供給可能電力の絶対量が原子力発電とは比べ物にならないから。そして、現在、世界市場で主要穀物の価格が上昇している。これは、石油に代わるバイオエタノールにトウモロコシが活用されることにより、トウモロコシの市場価格が上昇したことを意味する。これが、主流になってしまうと家庭に大打撃である。であるので、原子力発電でならば、安価な電力が安定供給され、産業界の経費(製造経費、光熱費等)や国民生活に必要な物資の価格上昇が抑えられる。だから、原子力発電は必要である。原子力発電は、現代社会の「必要悪」であるのだ。
•原子力発電は未来に必要な政策である。原子力には陰がある。海外からの輸入では、いつ輸出されるかわからない。だから、自ら原子力発電をして、電力を供給すべきなのだ。
•原発事故の原因は日本の原子力発電の中に維持基準がなかったことである。「不具合な場所を発見したとき、発見された不具合がどういう意味を持つのかを評価する。要するに、手を入れて直すべきなのか、部品を交換すべきか、それとも交換しなくてもそのまま運転を継続してかまわないかを判断すること。」がなかったがために、ほんのちいさな、つまりは手を入れて直せばすむようなものであっても、いったん作業を停止し、新品にかえていた。また、重大なトラブル、たとえば炉内に問題がおきたときには、場合によって、一年間とめなければならず、費用も何百億円もかけて新品にかえていた。このことにより問題がおきたのである。原子力発電の中に民間の維持基準を作成し、再稼動すればよい。
反対派
•まず、はじめに、原子力発電を地元が認めたのは、労働場所の確保と過疎化をふせぐためと補助金のためであった。(予算2倍になるほど)しかしながら、原発は、被爆するとあぶない。らに9条に違反している。政府は、高レベル放射性廃棄物の最終処分地が決定していないことにもかかわらず、原発をベトナムに輸出しようとした。また、電力会社が儲けて、それによって、地域の文化的事業のサポートをしてきたのは事実である。だが、結果として、地域の経済団体のトップは電力会社である。原発が問題にならなかったのは、東電が政党に対し、力のある団体であったために争点化されなかったのだ。原発を停止させるためには、国民投票が法制化されなければならない。現在、電力会社の支援なしには、すばらしい政治家であっても当選できない。権益やコミュニケーションの基盤が電力会社に占められているからだ。であるから、原子力発電は必要ではない。
•福島第一原発事故の原因は、原子力安全神話に依拠し、政策が原子力開発一辺倒だったからである。現実の政策への反映もなされておらず、今後も原子力政策がなされようとしている。原発には多大なコストがかかったこと。また原子力政策が一部の利害関係者のみで決定されていることが膠着させている原因だ。原発事故により、ふるさとやコミュニティーそのものを失い、回復が極めて困難な被害者がいることをわすれてはいけない。同じ政策が維持されることとなれば、新たな原子力神話が生まれ、災いが再び起こるだろう。
参考文献 著者飯田哲也、今井一、杉田敦、マエキタミヤコ、宮台真司「原発をどうするか、みんなで決めるー国民投票に向けて」出版社岩波書店2011年11月8日第一刷
著者鶴見俊輔、澤地久枝、奥平康弘、大江健三郎「原発への非服従 私たちが決意したこと」出版社岩波書店2011年11月8日第一刷
著者豊田直巳「福島 原発震災のまち」出版社岩波書店2011年8月10日
著者西原・杉本・村松「原子力発電システムのリスク評価と安全解析」平成25年6月22日発行
著者新井光雄「「エネルギー」を語る33の視点・論点」発行所エネルギーフォーラム 二〇〇五年三月三十一日第一刷り発行
著者大島賢一「(人間と環境より)原子力政策の根本的転換を」発行日本環境学会 2013年2月28日