原子力発電18
出典: Jinkawiki
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原子力発電とは
「原子力エネルギー」を代表する「核分裂減少」は、燃焼とは根本的に性質を異にする反応だ。それまで不変と思われていた原子核そのものが姿を変えることにより、原子核の中に閉じ込められていた膨大なエネルギーを解き放つ。 200個以上の多数の陽子や中性子を、原子核という極小1か所に閉じ込めておくためには、結合のための強いエネルギーが必要となる。原子力発電で一般的な燃料として使用されるウランの原子核の直径が、およそ10のマイナス12センチメートルであることを考えれば、いかに大きなエネルギー蓄えられているかがわかる。原子核を壊すことによってこのエネルギーを取り出すのが特徴。
原子燃料
原子炉の燃料になるウランは自然界で最も重い元素で、一部の岩石の中にごく微量が含まれている。海水中にも極めて微量が含まれており、その総量は40億トンともいわれるが、現状では安価に回収する手立てがなく、現実にはウラン成分を含んだ陸上の鉱石からウランを分離して燃料として加工している。 世界のウラン資源は、550万トンを超える可採埋蔵量画あるとみられているが、ウラン1キログラムあたり130ドル以内で採掘できなければ経済的に引き合わないとされ、このコストで線引きすると、世界の埋蔵資源量は約460万トンと推定される。世界の年間ウラン需要量は約7万トンと言われ、単純に計算すると、約65年分の資源となる。
放射線
放射線はアルファ線、ベータ線、ガンマ線、中性子線の4つに分類できる。 アルファ線の正体はヘリウムの原子核で、正の電荷を帯び、浸透力が弱いのが特徴である。紙1枚で防げるほどだが、だからといって安心はできず、アルファ線を出す物質が体内に取り込まれて細胞に付着してしまうと、長年にわたって染色体や遺伝子がアルファ線に曝され、がんなどの危険性が高まる。 ベータ線の正体は電子で、アルファ線に比べると浸透力はやや強いが、それでもアルミ箔で防げる程度だ。電子なので当然、負の電荷を帯びている。 ガンマ線は電磁波の一種で、電気的には中性だ。浸透力が強く、かなりの厚さの鉛板などでないと防げない。健康診断のレントゲン撮影で使われるエックス線も電磁波の仲間で、性質もほぼガンマ線と同じだが、ガンマ線の方がエネルギーが高い。 中性子線は浸透力が最も強く、原子力施設を設計する際に、最も留意されるのが中性子線やガンマ線の浸透力で、これらが漏れては困る場所は、分厚いコンクリート壁などでおおわれている。
課題
大きく3つに分けると 1つめが原子力規制庁の実質的な独立性をどう保つか。 2つめが独立性と密接に関係する人材の確保。 3つめが安全に対する十分な予算の確保。
参考文献
日本の原子力施設全データ 北村行孝 三島勇 講談社
原発のコスト 大島堅一 岩波新書