君主論

出典: Jinkawiki

イタリア・ルネサンスの政治思想家ニッコロ・マキャヴェリの主著。支配者にはヴィルトラ=「ライオンの力とキツネの狡さ」が必要と説くなど、徹底したリアリズムと目的合理主義の立場に立ち、政治を神学や倫理学から解放した。

背景

書記官としての職を失ったマキャヴェリがメディチ家に登用されるために執筆し、(小)ロレンツォ・デ・メディチに献上されたといわれている。実際、「君主論」の冒頭には『英遇なるロレンツォ・デ・メディチ殿にニッコロ・マキャヴェリが捧げまつる』と記してある。

内容

1 君主国にはどんな種類があり、その国々はどのような手段で征服されたか

2 世襲の君主国

3 混成型の君主国

4 アレクサンドロス大王が征服したダレイオス王国は大王の死後も後継者への謀反が起こらなかった。その理由はどこにあるのか

5 都市、あるいは国を治めるにあたって、征服以前に民衆が自治のもとで暮らした場合、どうすればいいか

6 自分の武力や力量によって、手に入れた新君主国について

7 他人の武力によって、手に入れた新君主国について

8 悪辣な行為によって君主の地位をつかんだ人々

9 市民型の君主国

10 様々の君主国の戦力をどのように推しはかるか

11 教会君主国

12 武力の種類、なかでも傭兵軍

13 外国支援者、混成軍、自国軍

14 軍備についての君主の責務  

15 人間、ことに世の君主の毀誉褒貶は何によるのか

16 鷹揚さ(おうよう)と吝嗇(りんしょく)

17 冷酷さと憐みぶかさ。恐れられるのと愛されるのと、さてどちらがよいか

18 君主たるもの、どう信義を守るべきか

19 君主は軽蔑され憎まれるのを、どう避けるか

20 君主たちが日夜築く城塞や、そのたぐいのものは有益か、有害か

21 君主が衆望を集めるには、どのように振舞うべきか

22 君主が側近に選ぶ秘書官

23 へつらうものをどのように避けるか

24 イタリアの君主たちが、領土を失ったのはなぜか

25 運命は人間の行動にどれほどの力をもつか、運命に対してどう抵抗したらよいか

26 イタリアを手中におさめ、外敵からの解放を激励して


参考

「マキャヴェッリ全集1」 筑摩書房

佐々木毅編 「世界の思想家4 マキャヴェリ」 平凡社


ハンドル名 アイス


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