四大公害
出典: Jinkawiki
・イタイイタイ病 イタイイタイ病(イタイイタイびょう)は、岐阜県の三井金属鉱業神岡事業所(神岡鉱山)による鉱山の製錬に伴う未処理廃水により、神通川下流域の富山県で発生した鉱害。神通川下流域である富山県婦中町(現・富山市)において、1910年代から1970年代前半にかけて多発した。病名の由来は、患者が「痛い、痛い(いたい、いたい)」と泣き叫んだ事から。1955年に地元の開業医である萩野昇を地元『富山新聞』記者の八田清信が取材に訪れた際、看護婦が患者を「イタイイタイさん」と呼んでいると聞き、「そのままいただいて『いたいいたい病』としては?」と提案したことによる。1955年8月4日の同紙社会面で初めて病名として報じられた。
・四日市ぜんそく 四日市ぜんそく(よっかいち-)は、三重県四日市市で1960年から1972年にかけて発生した大気汚染による集団喘息障害である。四日市市で四日市第1コンビナートが操業を始めた事により排出された硫黄酸化物 (SOx) や窒素酸化物 (NOx) などによる大気汚染。息苦しくて、喉が痛み、激しい喘息の発作が起こる。症状がひどいと呼吸困難から死に至る。
・水俣病 水俣病(みなまたびょう)は、チッソが海に流した廃液により惹き起こされた史上初の公害病である。 世界的にも「ミナマタ」の名で知られ、水銀汚染による公害病の恐ろしさを世に知らしめた。なお、舞台となった水俣湾は環境庁の調査によって安全が確認され、現在では普通に漁が行われている。しかし現地民はかつての惨劇を考慮し水俣湾から水揚げされた魚を食べたがらないと言う。環境汚染による食物連鎖によりひきおこされた人類史上最初の病気であり、「公害の原点」といわれる。(2009年9月4日朝日新聞)1956年に熊本県水俣市で発生が確認されたことがこの病名の由来であり、英語では「Minamata disease」と呼ばれる。この後、新潟県下越地方の阿賀野川流域で昭和電工が起こした同様の公害病の病名も水俣病であることから、これを区別するために前者を熊本水俣病、後者を第二水俣病または新潟水俣病(にいがたみなまたびょう)と呼称する。ただし、単に「水俣病」と言われる場合には前者を指す。水俣病、第二水俣病、イタイイタイ病、四日市ぜんそくは四大公害病とされ、日本における高度経済成長の影の面となった。
<参考文献> 四大公害問題