在日ブラジル人

出典: Jinkawiki

 1990年、出入国管理及び難民認定法が改定されたことによって、出稼ぎに来る日系ブラジル人は急激に増加した。家族や子供を連れてくる者が多く、日系ブラジル人の増加に伴って滞在期間も長くなった。これによって、就労のトラブルや教育の不都合、犯罪の増加などの問題も増えた。


教育問題

 ブラジル人の子供の教育形態は、公立学校に通う者、ブラジル人学校に通う者、どこにも通わない者の三つに分かれる。公立学校の日本語教室では、ポルトガル語教育はできるだけ行わない方針がとられ、会話など生活面で困らないほどの言語能力はついても、学習言語能力はなかなか身に付かない。母語であるポルトガル語の学習言語能力も不十分なままだと、日本語でも母語でも学習言語能力を身につけられないことになってしまうという問題がある。また、日本語教室では会話能力の劣る者が優先され、能力のある者は一定期間学ぶと卒業させられることもある。各校には指導助手は一人で、子供一人ひとりに的確な指導をすることが難しい。ブラジル人学校では、自治体や企業からの財政支援がないため教育環境が悪いことや、ブラジル準拠の教育のため日本の高校へ進学できないなどの問題がある。学校に通わない子供については、外国人が義務教育の範囲外におかれ教育権が保障されないことや、15歳未満で働かされたり、非行化することが問題になっている。 


参考文献  http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/latinamerica/kaigi/brazil/sympo_2004.html

         『移民の居住と生活』 監修:駒井洋 編著:石井由香  明石書店

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  人間科学大事典

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