在日外国人
出典: Jinkawiki
目次 |
現在の社会
2007年末の外国人登録者数は約215万人、人口の約1.7%、59人に1人が外国人である。かつての日本の植民地により生じ、戦前から日本に定住してる在日コリアンや中国人・就労のためにやってきたブラジルやペルーなど、南米の日系人・中国残留邦人やその血縁関係者・国際結婚としてやってきた人たち、ひとくちに外国人といっても、在日している経緯や理由、資格も多様である。その数は毎年増え続け、外国人たちは移住者として日本社会に定住する傾向にあり、ともに日本で生きる市民・仲間として存在しつつある。しかしながら、日本の社会は、外国人に対して、歴史的な経緯や社会的な背景などにより、生み出された偏見や差別が存在し、人権が侵害されている事象が少なからず見られている。
外国人の差別就業差別問題
国籍・民族を理由にした就業差別は、戦前から引き続き日本社会には根強くあった。当時在日外国人のほとんどを占めていた在日コリアンたちは、当然ある就業差別は仕方ないものとされていた。しかし、その就業差別が不当だという声が表面に上がってきたのは、、1970年代になってからである。日本語や生活習慣等に不慣れで、在留資格も不安定な人たちに対しては就労や雇用条件において、厳しい現実があるのだ。
外国人の入居差別問題
外国籍を理由に、賃貸住宅の入居を拒否された事象がいまだに起こっているのだ。居住権の確保は生存権の中心的な権利であり、福祉や健康など人間生活の基礎となっている。1979年の国際人権規約の批准まで外国籍者は原則として公営住宅には入居できないし、住宅金融公庫の融資も受けられなかった。とてもひどいものだ。批准以降、入居差別行政は改善されつつあるが、外国籍者の中で「外国人登録」をしていない者や短期滞在者については入居資格がなく、居住の権利として「内外人平等」がまだ通されていないところに現在の問題がある。
参考文献
インターネットと市民 浜田忠久・小野田美都江 丸善株式会社
グローバル化時代の外国人・少数者の人権 西川潤