宗教と文化

出典: Jinkawiki

第6章 宗教と文化

人間は社会的動物であり、社会の中で自分の位置を認識することが、自分の存在意味を見いだす点から極めて重要であると考えられている。また、社会の中で自分を表現することも満足をえるために必要であると考えられる。しかし社会の中における個人の位置や表現に形を与えるものは、文化的な規定を受けている。日本はそうしたイニシエーョンが欠落してしまったことが、成人になる際の問題を生じさせている原因と主張する人もいる。しかし、社会や文化の観点から考えてみる。国際社会論から考えると、このような文化の様式が国際紛争と不可分になっていることを見逃すことはできない。イラクやスーダンでは今でも国際紛争や内戦、テロが続いている。その原因は、やはり文化や宗教の違いではいだろうか。同じ国の人間でも、宗教が異なることでそこから争いが起こる。宗教は生活の価値体系そのものであるし、ある社会が広くある特定の宗教を受け入れている場合には、宗教は生活の全般に影響を与えるため、人々は宗教の教えに従って、重要な生活の局面を判断し行動する。そう考えると、国の安全を守るためには、まず宗教上の問題を解決していかなければいけない。そのたに、ヨーロッパ世界のように「世俗化」を押し進め、宗教的な価値から自由になることを目指し、人の権利を定めていくべきである。そして、多様な人々の要求を実現するために、宗教的な考えと背反する価値を受容していくのだ。

社会が個人の成人として迎え入れる儀式であるイニシエーションなどは、社会によって千差万別である。だからこそ、人々にとっての宗教と文化は大事であると考える。


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成