宗教2
出典: Jinkawiki
1.宗教の成り立ち〔題名〕
宗教の歴史は、人類の歴史そのものといえるほど古いものである。ネアンデルタール人やクロマニヨン人などの人類の祖先にも、すでに宗教的な儀礼や祭儀があったといわれている。 日本語の『宗教』という言葉は、もとは「根本となる教え」を意味する仏教語であるが、英語の『religion』の訳語として、明治の初年から広く用いられるようになった。 古代の人々にとっては、自然現象をはじめ、人知を超えた不思議なものはすべて恐ろしく感じられ、敬う対象になったであろうと考えられた。そうした未知なるものを畏怖し、信仰、礼拝することにより、心のやすらぎや幸福を得ようとする精神文化のひとつが宗教だといえる。 宗教の歴史は、超自然的で不可思議なものに対する畏怖や畏敬の念などの原始的な宗教観念の成立によって始まる。 精霊崇拝であり、自然崇拝、祖先崇拝などのかたちで表れる。 こうした原始宗教では、シャーマン(霊魂との交霊、預言などを行う呪術師)などによる呪術が大きな役割を果たしていた。
2.世界の三大宗教
世界中には、民族を超えて多くの信者を抱える世界宗教と呼ばれる宗教から、土着の宗教まで数多くの宗教が存在するが、そのなかで、世界の三大宗教と呼ばれるのが仏教、キリスト教、イスラム教である。 仏教は紀元前五世紀にヒンズー教を土台に釈迦を開祖として、イスラム教は一世紀にユダヤ教やキリスト教に刺激され、マホメットを開祖としてアラブの民族宗教から生まれた。 ここでいう三大宗教とは、多くの信者を擁するだけでなく、民族や国家を超え、世界各地で受け入れられ、政治的、社会的、文化的に多くの影響を与えている宗教である。 信者数でみた場合のベスト3は、キリスト教、イスラム教、ヒンズー教の順で、仏教はヒンズー教の約半分の、四位となっている。 主な宗教の信徒数をみると、キリスト教が約十四億六千万人(ローマ・カトリック約九億人、プロテスタント四億人、ギリシャ正教一億六千万人)で世界人口の24%を超えイスラム教が約九億人(スンニー派八億人、シーア派一億人)、ヒンズー教が約七億人、仏教が約三億三千万人)です。他にユダヤ教が二千万人、儒教・道教が合わせて二億人とされている。