市町村合併

出典: Jinkawiki

市町村合併とは

市町村合併とはいくつかの市町村が一緒になって新しい市町村をつくったり、ある市町村を他の市町村が編入したりすることである。市町村合併は、通常、新設合併と編入合併の2つに分けることができる。

・新設合併

A町とB町を廃してその区域をもってC町を設置するような場合をいう。 この場合、合併する市町村の法人格は必ず消滅し、新しいC町という法人格の発生が伴うものである。

・編入合併

D町を廃しその区域をE町に編入するような場合をいう。 この場合、編入するE町の法人格は合併によって何らの影響も受けず、編入されるD町については法人格が消滅するものである。


合併の目的

・日常社会生活圏の拡大

情報通信手段や交通手段の発達などにより、私たちの生活行動範囲も急速に広がってきた。その結果、現在の市町村の区域を越えた行政サービスの提供が求められている。

・地方分権の推進

本格的な地方分権の時代を迎え、自己決定・自己責任の原則の下、住民に身近なサービスの提供は地域で責任を持って選択され、決定されるよう個々の市町村の自立が求められている。これからは、個々の市町村において政策を立案し、住民に分かりやすく説明することや、選択・実施される施策を裏付けるだけの税財源を充実することを目的とされる。

・少子・高齢化の進展

・国、地方を通じる財政の著しい悪化

国・地方をあわせて約775兆円(平成18年度末見込み)の債務残高を抱え、極めて厳しい財政状況の中で、今後の社会経済情勢の変化に適切かつ弾力的に対応しつつ、財政構造の改革とともに効率的、効果的な行政の展開が求められている。一般的に小規模市町村ほど税財政基盤は弱い傾向があるが、財政基盤を強化し、少子・高齢社会の中においても、基幹的な行政サービスの提供に支障がないようにする必要がある。


問題点

・合併を推進する方法が地方自治体になじまない、集権的、強権的なものである。

・合併による規模の拡大で、住民の声が届きにくくなること。

・新しい自治体内部に施設・サービスの地域格差化

・行政サービス水準に低下と住民負担の引き上げにより、きめ細かなサービスが困難になる。

・財政的な負担が生じる。財政状況に格差がある市町村の合併は、財政状況のよい市町村には不利になる。  庁舎や公共施設の新設が必要となる場合がある。



参考文献

市町村合併と地域のゆくえ  岩波ブックレット  保母武彦


  人間科学大事典

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