悪魔の詩
出典: Jinkawiki
『悪魔の詩』(あくまのし、あくまのうた、訳書にルビはない。原題:The Satanic Verses)は、1988年に発表された、イギリスの作家サルマン・ラシュディがムハンマドの生涯を題材に書いた小説である。
イギリスでは1988年ブッカー賞最終候補となり、また同年のホワイトブレッド賞小説部門を受賞するなど高い評価を得る一方、現代の出来事や人物に強く関連付けられた内容がムスリム社会では冒涜的であると受けとられ、激しい反発を招いた。
悪魔の詩訳者殺人事件
1988年『悪魔の詩(The Satanic Verses)』という小説を巡って人の命が絡む事件が起きた。
『悪魔の詩』がイランで出版された際、その内容がムスリム(イスラム教徒)への冒涜だとされ著者のルシュディーが死刑判決を受けた。さらに出版関係者から翻訳者に至るまでが標的になった。
そして当時のイスラムのカリスマ「ホメイニ」の影響力は凄まじく、アラーの断裁と等しい「ファトワー」として扱われ、実行者に対し数億円ともいわれる高額な報奨金を懸けた。 要するに死刑宣告は神の言葉同様と受け取られ、宣告を受けた者達を殺害することに懸賞金がついたということである。 それにより報奨金目当ての暗殺が行われ、トルコで翻訳家37人が殺害された。
著者のルシュディーはイギリス警察に保護され死刑は免れたようだが、実は迷宮入りした恐ろしい事件があった。
日本では筑波大学の五十嵐一助教授が『悪魔の詩』を翻訳した。 そして1991年、何者かに殺害されるという事件が起きた。 手口からイスラム教徒と考えられているそうだが、事件から15年後の2006年7月11日、真相が明らかにならないまま殺人罪の公訴時効が成立し未解決事件となった。
参考文献
悪魔の詩-Wikipedia
[悪魔の詩訳者殺人事件]宗教は恐ろしい
s53