慰安婦5
出典: Jinkawiki
慰安婦
1、概要 慰安婦とは、戦時中日本軍の関与の下でつくられた慰安所で、将兵の性の相手を強いられた女性のことを指す。日本本土の日本人のほか、当時の日本の植民地であった朝鮮半島や台湾出身者も慰安婦にされた。日本軍の侵攻に伴って中国やフィリピン、マレーシアやビルマ(限ミャンマー)など、各地で慰安所が作られ現地の女性が送り込まれた。 政府は日本女性が慰安婦として中国に渡る場合、「売春婦である21歳以上の者」を対象とするように通達した。21歳未満の女性や児童の人身売買や売春を禁じた「婦人及び児童の売買禁止条約」のためとみられる。ただ政府は、この条約を批准した際に、植民地を適用除外とした。このため植民地や占領地では、売春婦ではない未成年女子も対象となった。朝鮮からは17歳、台湾からは14歳の少女が慰安婦とされたとの記録が残っている。
2、経緯
慰安所は、満州事変の翌年の上海事変で日本兵が中国人女性を強姦する事件が起きたため、反日感情の高まりを防ぐためとして九州から軍人・軍属専用の慰安婦団を招いたとの記録がある。その後、性病蔓延による戦力低下や機密漏洩の防止、軍人の慰安のためなどの理由が加わった。
3、生活 慰安所での生活は軍や経営者によって管理されていた。監視の目は厳しく、慰安婦の外出は取り締まられ、たとえ許されたとしても決められた区域内の散歩ぐらいであった。逃げ出しても自分がどこに連れてこられたのか、また地理も言葉も分からない土地のため行く当てなどない。逃げてもいのちの保証もない。中には、逃げ出したものの追ってきた者に捕まり見せしめのためにひどい体罰をうけた慰安婦もいた。 慰安所には昼間は下士官・兵が、夜は将校がきて、体調が悪くても生理であっても、拒否することは出来なかった。1日に10~20人、多いときにはそれ以上の相手を強いられることもあり、病気になったり性病に感染した慰安婦もたくさん存在した。慰安所にいれられた女性は、最初に必ず性病検査を受けていたため、性病は軍人から移されたことになる。
4、参考文献
日本軍「慰安婦」制度とは何か 吉見義明著 岩波書店 2010.6
慰安婦と戦場の性 秦郁彦著 新潮社 1999.6
投稿者:tantan