憑き物
出典: Jinkawiki
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概要
憑き物というのは、人に乗り移ってその人に災いをなすと信じられている動物霊や生霊、死霊と定義されている。人に憑くと信じられている動物には地方によって様々な種類があるキツネや他に、イヌガミ、ヘビ、タヌキ、ネコ、サル、河童などが存在する。この現象自体は、非常に古くからあり、普遍的なもので、シャーマニズや呪術と結びついていた。また憑き物筋というものが古来から日本の民間信仰では存在し、今もなお数は減っているが存在している。憑き物によって精神的・身体的な病気が起こったか占う祈祷師というものがいる。
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憑き物筋
江戸時代以降に広がったとされる考えで、憑き物が憑くとされた家系のものを民俗学上では憑き物筋という。憑き物筋とされる家は、旧来の居住者ではなく村の外部から流入してきた、二次的居住者であることが多い。また新興勢力として羽振りがよかったという者が多い。そうした人々は、旧来の村の価値とは衝突することが多くなるのである。また憑き物筋は憑き物を他人に憑けたりすると考えられていたので忌み嫌われていたのである。憑き物筋が長く続いている所以は対人間の恨み、妬み、反感などを軽減させる潤滑油としての役割を持ち村の規範や秩序を維持させてきたためである。
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参考文献
「日本の憑き物」http://app.m-cocolog.jp/t/typecast/687428/575359/68223893 「憑物」http://www.kuniomi.gr.jp/togen/iwai/tukimono.html 「コトバンク 憑き物」https://kotobank.jp/word/憑き物-571255 吉田禎吾 2002年 『日本の憑き物 社会人類学的考察』
ハンドルネーム TK