戦争と科学
出典: Jinkawiki
戦争と科学 かつては自然の謎を読み解くことが科学者の仕事であった。しかし、20世紀に入り、科学的発見は技術と直結し、軍事的に、産業的に、大きな力を持つようになった。世紀の前半には、原子爆弾やロケット=ミサイルの開発、後半には、IT技術や遺伝子操作や人工化学物質の合成がなされた。科学の軍事化の例として挙げられるものとして「爆弾の進化」がある。 戦争中の100年の間で、爆発力で10億倍、飛翔距離で3000倍、殺傷力で100万倍まで進化している。これによりたくさんの命が奪われている。しかし上記のような負の側面だけではない。軍事研究が発端となって開発された道具や製品が民生用に使われて大きな利便をもたらした例はたくさんある。レーダーやナヴィゲーション・システム、コンピューターがその例である。これは現在の私たちの生活でも役立っており、正の影響である。このため科学の進歩は戦争とともにあるとも言われる。このように科学は正しく用いればたくさんの人を幸せにし、間違えればたくさんの人を不幸にする。この判断が科学の利用では重要であり、科学者が正しい倫理観を持つ必要がある。
参考文献 池内了(2006)『禁断の科学』 晶文社 山内一也・三瀬勝利(2003)『忍び寄るバイオテロ』 日本放送出版協会
科学技術は軍事技術から切り離せるか
東京工業高等専門学校教授 河村豊氏インタビュー https://synodos.jp/science/19372/2