放射能共存社会
出典: Jinkawiki
福島第一原発事故からちょうど25年前、旧ソ連のウクライナで、チェルノブイリ原発事故が起きた。実験運転中に水蒸気爆発を起こしたチェルノブイリの事故は、被ばくによるガンなどを含めた長期的な総死者数4000人。高濃度汚染面積は福島第一原発事故の18倍と、その規模は異なる。しかし、社会・経済の発展の度合いや、科学技術が進んだ現在の日本で起きたことを考えると、この事故の世界へ与えた衝撃はとてつもなく大きい。
事故から半年以上経ち、放射性物質による汚染地域は、福島県を中心に関東にまでわたることが明らかになった。避難が解除された区域でも、除染作業を行わなければ安心して元の暮らしができない。悲しいことであるが、日本は半永久的に低い放射能と付き合っていかなければならない「放射能共存社会」になったということである。
今、日本の原発政策は岐路に立たされている。2011年11月末、54基のうち、稼働している原発は10基のみ。震災の影響や、定期検査で止まったまま、運転再開ができないためである。このまま安全基準の見直しが進まず、再稼働できなければ、2012年春にはすべての原発が定期検査に入ることになる。また、新たに建設予定の原発や、海外へ向けた原発の輸出の動きも注目されている。
参考文献:月刊ジュニアエラ1月号
HN.K