日本の宗教

出典: Jinkawiki

1 日本の誕生  日本に神が誕生したことがわかる「古事記」にあるものをあげる。『言葉では表現できないような太古に、中心となる神が現われた。その名は、アメノミナカヌシノカミ(訳注・天之御中主神)という神がいた。この神を中心とし、とりまくように陽の神、陰の神が現れた。陰陽の気が回転しはじめそこからまた神が生まれそして、天を支える神も生まれた。ここまでの神々は男女の性別がない独り神であり、身を隠して姿を現さないことから別天神と呼ばれていた。また、他の根源神としてクニノトコタチノカミ(国之常立神)とトヨクモヌノカミ(豊雲野神)が生まれた。その後には、五組の男女ペアの神が現れ、陰陽のさまざまな働きをした。その最後のペアがイザナギとイザナミである。これが、日本の誕生といえる「天地開闢」の神話である。

2 三大宗教とは異なる  日本は今日まで、アニミズム(自然崇拝のことである)が続いている。神道は、自然を拝む多神教である。西洋の宗教学からはアニミズムは原始宗教と呼ばれ下位に見られている。それはユダヤやキリストまたはイスラム教のように人間が自然の所有者ではなく、日本は万物が対等であるからだ。極端だが将軍5代目の徳川綱吉の出した生類憐みの令の「お犬様」からもわかる。この万物に対し様をつけるのは世界をみても日本にだけに見られる。日本はあらゆるものに神が宿っていると考えている。 

3 神という語  古代の知識人が「かみ」という日本固有の言葉に対し「神」という漢字をあてたことからはじまる。神という字は「示」と「申」から成る。「申」は稲光が伸びた形から発した字で、雷電をあらわしているといえる。雷電は、雷神・天神の意でもある。「申」は人体の中央の脊柱と左右の肋骨の形にかたどったとある。そこで、稲光と神祭用具の御幣との関係には共通点があるとされた。御幣は依代とも考えられ、そこへ神霊がよりつく。その依代である御幣の形がまるで雷が地上に落ちるときに生じる稲光の形に類似している。このように考え、「神」とは天神、日本語の「天つ神」であり、その神体は雷、具体的には雷光ということになった。そこから神という字が当てられたと考えられる。

4 参考文献 ・英国人記者が見た 世界に比類なき日本文化  ヘンリー・Sストークス 加瀬 英明 2016年 祥伝社 ・あらすじで読む日本の神様 三橋 健 2007年 青春出版社


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