期日前投票

出典: Jinkawiki

期日前投票とは

 平成15年6月11日に公布、平成15年12月1日から施行された。期日前投票制度とは、投票日に仕事や旅行などの一定の予定のある方が、投票日の前にあらかじめ投票日と同じように投票できる制度。


期日前投票のルール

投票できる日:公示・告示の日の翌日から投票日の前日


投票できる時間:原則として午前8時30分から午後8時


投票できる場所:選挙人名簿に登録されている市区町村に一か所以上ある期日前投票所


期日前投票にも細かく決まりがあるが、従来あった不在者投票制度と比べ、投票期間、時間は一緒だが、投票手順において簡素になっている。


【期日前投票の投票手順】  

自宅に届いた入場券を持参し、実際に投票箱に投票する。


期日前投票は、投票日に普段行うものと手順が全く一緒で、わかりやすく気軽に利用できる。不在者投票は、選挙管理委員会が指定した病院・老人ホームなどに入院・入所中の人、さらに投票日当日に20歳になるが、投票日前には投票権利がない人も行うことができる。このような人たち以外は、すべて新しく改正された期日前投票でも行うことができるので、簡単な期日前投票のほうがいいかもしれない。

期日前投票の評価

この改正で、従来の不在者投票制度が改められ、選挙期日前の投票手続きの簡素化されたため、選挙人が投票しやすい環境が確実に整えられた。 期日前投票制度が施行されたのが、平成15年12月(2003年)からだが、参院選での投票者数は、期日前投票自体の投票者数、つまり利用数は年々増加傾向にある。期日前投票は、一般の当日選挙とは違い、専用の期日前投票所が設けられる。2016年の参院選では、期日前投票所数が全国で498か所増えるなど、期日前投票制が施行されてから年々より良い環境が整備されたことにより、さらに期日前投票者数は増加している。また、選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられたことを受けて、大学での投票所開設、商業施設でも大幅に増えた。 しかし、全体の投票者数、投票率は多少の上下はあっても、年々減少している。便利な投票手段ができても、投票したいと思う人自体は増えていないということになる。今まで投票していた人がより、投票環境が良くなったことで確実に選挙に行く。期日前投票制度がなかったら、より投票率が低下していたかもしれない。また、当日投票所は人口減少を背景に減り続けており、高齢者などいつも決まって行っていた場所が急に無くなって対応できない人がいることも考えられる。しかし、期日前投票所が増えてきて、各人に合った、日にち・時間・場所で投票が行える、いわば時代に合った投票制度になりつつあると言える。 2017年10月22日に投開票される衆議院選挙は、超大型の台風21号の影響を受けて期日前投票を利用する人がかなり多かった。テレビなどのメディアが「当日投票は危険なので、期日前投票を利用した方がいい」と注意喚起するなど、期日前投票に関して、今では広く認知されているだろう。


期日前投票制度は現状、このような不測の事態が起きた時に、いつも投票している人たちを回避させて、投票を行わせ、投票率が大幅に下がらないようにする役目でしか活躍していないように思える。投票に始めから行く気がない人は、いかに便利になっても行かない。また、投票方法より、その選挙にいかに関心があるかということを重視するのではないか。例えば、2009年の衆議院選挙で自民党から民主党に政権交代した時の投票率は、それまで年々下がっていた投票率も突出して上がっており、リーマンショックを受けて新しい政権への期待、言い換えれば「国民の政権への期待・関心」が表れていたのだろう。そこから民主党政権への期待外れという国民感情が、この後また投票率が下がっていることに裏付けられている。期日前投票は一例でいかにこれからより簡素な投票方法の改善がなされても、投票率はそう簡単に上がらないように思える。


参考資料

埼玉県選挙ホームページ http://www.pref.saitama.lg.jp/e1701/kijituzen-fuzai.html

YOMIURI ONLINEグラフ http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/2016/news2/20160628-OYT1T50010.html


HN yutaro


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