森の幼稚園 7
出典: Jinkawiki
森の幼稚園とは
森の幼稚園とは、森に限らず自然の中で幼児教育や保育をおこなう運動や団体のことである。1950年代にデンマーク人のElla Flatau(エラ・フラタウ)という母親が森の中で保育をしたのが森の幼稚園の誕生のきっかけとされている。現在、ドイツ国内だけで約300の森の幼稚園が存在する。
森の幼稚園の特徴
森の幼稚園は、特別な遊具はなく、木の棒や、土、植物など森にある全てが遊具である。先生が絵本を読み聞かせたり、輪になってレクレーションをしたり、ナイフを使って木を削って遊ぶこともあるのだ。森の幼稚園は、自然の中で、子どもだけでなく保護者も共に成長すること、自然に身をまかせること、自然の中で、友達と遊び、心身共に成長すること、自然の中で、日常生活では経験できないことを経験し、豊かな感性を育てること、子ども自身の力を信じて、子ども自身が自ら考え行動できる環境をつくることに重点を置いている。また、柵のない森の中で子どもたちを遊ばせるため、いつも危険と隣合わせである状況だ。子ども15人に対して先生は2~3人であるため、グループが見えなくなるほど遠くへ行ってはいけないという「大切な約束」を交わしている。たいていの子どもはきちんと約束を守るそうだ。また、保護者は自分の子どもを森まで送り迎えをしなければならないため、時間的余裕が不可欠である。そのため、職種としては、エンジニアや、教師、医師などの割合が通常の幼稚園よりも高くなっている。中流以上が多くを占めている。
森の幼稚園に通う子どもたちは、通常の幼稚園児に比べて「表現力が豊か」「コミュニケーション能力が高い」「体が丈夫である」「情緒の安定」という特徴がある。しかし、森の中で日々遊び、学んでいるため、文字や数字に触れる機会が通常の幼稚園児と比べて少ないので、学力が劣るという心配の声があがるが、その差は数ヶ月で埋め合わせることが可能である。
参考文献
森のようちえん http://www.morinoyouchien.org/
投稿者 mh