洪水
出典: Jinkawiki
河川の水量が異常に増し、天然や人口の河道から水があふれ出る状態。日本では春の融雪期、初夏の梅雨期、夏や秋の台風期などに生じやすい。河川の高まった水位は洪水波となって下流に 移動する。洪水は河床を変化させ、河岸の崩壊を起こし、地形を変形させる。日本における河川の洪水のもっとも早い記録は、5世紀後半ごろに、現在の大阪の淀川下流に新川を開削して大和 川の水を分流させるとともに、淀川の左岸に茨田堤を築き、交野、茨田、東成の各郡を、淀川の氾濫から守ったという事績がある。しかし、それより先の弥生時代に稲作が伝えられ、米が経済 の主体になってから、米を生産する水田は、始めは山際の谷知田の小河川や湧水を利用していたが、人口が増え米の生産の増強が迫られるにつれて、河川の主流近くにまで拡張せざるをえなく なる。この時期から水田を侵す洪水との闘いが始まったといえる。河川は水田の稲を養う一方、洪水時には水田を荒らすという面ももっている。