現地雇用
出典: Jinkawiki
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現地雇用について
現地雇用とは、海外進出企業が進出先国で従業員を採用すること、あるいはそのようにして採用した現地従業員と雇用関係を指すのが通常である。自国に進出した外国人企業が国内で従業員を採用することも、当該外国企業から見れば現地雇用であるが、そうした雇用形態は、外資系企業の労働関係というテーマの下で論じられることが多い。
現地雇用の状況
日本企業による海外進出の活発化に連れて、現地雇用も増加してきた。まず、海外進出状況一般を見ると、1970年代初頭に、アジアなど発展途上国を中心とする海外直接投資件数の大幅な上昇が見られた後、第一次オイルショックにより落ち込みが生じたが、70年代後半以降には再び上昇傾向が強まった。次いで、80年代後半には、円高や貿易摩擦などを背景として、米国などの先進国への投資が急激に拡大した。その後、バブルの崩壊により進出傾向はいったん鈍化したものの、90年代半ばから、円高の更なる進行やアジア諸国の経済発展、さらには国際競争が激化などにより、中小企業を含め、アジアを中心とした海外進出が急増したのだ。 最近は、不況やアジア危機の中で、新規進出の減少や撤退の増加傾向が見られたが、現在では回復の動きが生じている。
参考文献
高梨昌(2000年)『事典・労働の世界』 日本労働研究機構
高宮普編(1981年)『多国籍企業と経営の国際比較』 同文館